風雲急を告げる電気自動車(EV)シフトが、自動車部品メーカーに変身を迫っている。過去100年以上、車を支えてきたエンジンやその周辺装置は消えゆく運命にある。この連載では、EV時代への生き残りをかけて、新たな技術開発に心血を注ぐ部品メーカーの姿を追う。

 三重県の伊賀盆地。忍者の里として知られる静かな町にトヨタ自動車や米ゼネラル・モーターズ(GM)を主な販売先とする安永の工場はたたずむ。売り上げの半分以上がエンジン関連の金属部品だ。「将来(受注は)間違いなく減っていくでしょう」。加速するEVシフトについて安永暁俊社長は危機感を隠さない。

 だが、それを打ち消すように安永氏の頭の中には生き残りのシナリオがある。まず2035年ごろまでは、ハイブリッド車(HV)を含むエンジン車の世界販売台数は横ばいとみており、安永が手掛けるエンジン部品で現在5%前後の世界シェアを拡大する。23~25年度には8~10%への引き上げを狙う。どういうことか。

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この記事はシリーズ「クルマ大転換 CASE時代の新秩序」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。