ソニーグループは米国時間4日、世界最大のテクノロジー見本市「CES」の開幕に先立って記者会見を開き、ホンダとの共同出資会社ソニー・ホンダモビリティが開発を進める電気自動車(EV)「AFEELA(アフィーラ)」の試作車を世界初公開した。電機大手と自動車大手がタッグを組んで開発するEVへの注目度合いは高く、会見場には立ち見が出るほど多くの業界関係者や記者が詰めかけた。

ソニー・ホンダモビリティが発表した新型EV「AFEELA(アフィーラ)」と同社の水野泰秀会長兼最高経営責任者(CEO)
ソニー・ホンダモビリティが発表した新型EV「AFEELA(アフィーラ)」と同社の水野泰秀会長兼最高経営責任者(CEO)

 ただ発表を目にした関係者の見方は割れた。辛辣な評価をぶつける関係者も少なくない。「はっきり言って失望した。ソニーが自動車とエンターテインメントをどう融合させるかに注目していたが、具体的なサービスが見えてこなかった」。米国で自動車関連サービスを手掛けるエンジニアは失望を隠さなかった。

 このエンジニアの声が象徴するように、ソニー・ホンダに対してはハードウエア、つまり車両そのものよりもソフトやコンテンツとハードとの融合に期待する向きが強い。注目のタッグから生み出されるEVは何を実現するのか――。発表内容が物足りないという評価は期待が大きいことの裏返しだ。

「設計の根底にある哲学から再検討」

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3/14、4/5ウェビナー開催 「中国、技術覇権の行方」(全2回シリーズ)

 米中対立が深刻化する一方で、中国は先端技術の獲得にあくなき執念を燃やしています。日経ビジネスLIVEでは中国のEVと半導体の動向を深掘りするため、2人の専門家を講師に招いたウェビナーシリーズ「中国、技術覇権の行方」(全2回)を開催します。

 3月14日(火)19時からの第1回のテーマは、「特許分析であぶり出す中国EV勢の脅威」です。知財ランドスケープCEOの山内明氏が登壇し、「特許分析であぶり出す中国EV勢の脅威」をテーマに講演いただきます。

 4月5日(水)19時からの第2回のテーマは、「深刻化する米中半導体対立、日本企業へのインパクト」です。講師は英調査会社英オムディア(インフォーマインテリジェンス)でシニアコンサルティングディレクターを務める南川明氏です。

 各ウェビナーでは視聴者の皆様からの質問をお受けし、モデレーターも交えて議論を深めていきます。ぜひ、ご参加ください。

■開催日:3月14日(火)19:00~20:00(予定)
■テーマ:「特許分析であぶり出す中国EV勢の脅威」
■講師:知財ランドスケープCEO 山内明氏
■モデレーター:日経ビジネス記者 薬文江

■第2回開催日:4月5日(水)19:00~20:00(予定)
■テーマ:「深刻化する米中半導体対立、日本企業へのインパクト」
■講師:英オムディア(インフォーマインテリジェンス)、シニアコンサルティングディレクター 南川明氏
■モデレーター:日経ビジネス上海支局長 佐伯真也

■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■主催:日経ビジネス
■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。視聴希望でまだ有料会員でない方は、会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、初月無料)

>>詳細・申し込みはリンク先の記事をご覧ください。