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 「泣く泣く売ることにした」

 大阪市内で2DKの空き家を民泊物件として運営している30代の男性はこう打ち明ける。新型コロナウイルスの影響で中国人観光客が激減し、事業の継続が困難になったためだ。

 男性は2017年12月に民泊の運営を開始した。初期投資は120万円で、1カ月平均で45万円を売り上げていた。18年の台風被害で売り上げが月17万円に下がったこともあるが、「今回はそれ以上のインパクト」。新型コロナウイルスが最初に広がった中国からの予約はほぼキャンセルとなった。

 現在残っている予約はほとんどが欧米からの旅行客によるもので、中国人観光客のキャンセルで空いたところに入ってきた分だ。男性はインバウンド(訪日外国人)需要を見込んで投資したが、今後しばらくは需要回復を見込めないとみて、2月下旬に200万円で物件を売り出した。もし200万円で売れれば初期投資を回収した上で多少の利益が出るが、まだ買い手は現れていない。

 この男性の例のように、新型コロナウイルスの影響で民泊の継続が困難となり、物件を売り出す動きが相次いでいる。