赤いジャンパーと帽子姿の男性がポリ袋を手にバイクから降りる。目の前の住宅に駆け寄ると、玄関前に袋を置き、インターホンのボタンを押した。「出前館です。商品をお届けに参りました。玄関前に置くようにとのご要望でしたので、こちらに置かせていただきます」。すぐに男性は後ずさり、数メートル離れたところから、ドアを開けた顧客が商品を受け取るのを確認すると一礼し、バイクにまたがった――。最近、こんな「置き配」が広がっている。

「置き配」では、配達員が商品を玄関先に置いておき、後で注文した顧客が受け取る
「置き配」では、配達員が商品を玄関先に置いておき、後で注文した顧客が受け取る

出前館、飲食店からの問い合わせが4倍に

 新型コロナウイルスの影響拡大で店内飲食の需要が激減した外食業界。2020年2月まで51カ月連続で既存店売上高が前年同月を上回り続けていたマクドナルドもついに、3月の既存店売上高は前年同月比0.1%ダウンとなった。政府が4月7日、東京など7都府県を対象に緊急事態宣言を発令したことで、一層打撃を受けることが確実になっている。

 そんな中で需要を取り込んでいるサービスがある。

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外食を救うのは誰か』を刊行!

 コロナ禍で大きな打撃を受けた外食産業。採算性の低さや人手不足は表層的な問題にすぎない。真の問題はコロナ禍前から変わっていなかった。
 日経ビジネス記者がキーパーソンを表から裏から徹底的に取材し、外食産業の構造と課題を解き明かす1冊を刊行しました。約400万人が従事する約25兆円の産業を救うのは誰か──。