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 コンビニ主要3社の2019年度(2020年2月期)決算が出そろった。19年2月ごろから広がった24時間営業問題への対応策として、各社は新規出店を抑制し、それぞれ加盟店支援策を打ち出してきた。そうした取り組みが業績にどのような影響を与えるのかが問われる決算だが、結果は三者三様のようだ。

 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は営業利益と当期純利益で過去最高を更新した。大きく寄与したのは、国内コンビニを手掛けるセブン-イレブン・ジャパンによる88億円の営業増益だ。うるう年による売上高の増加に加え、商品の見直しなどで粗利率が改善した。

都内のセブンイレブン店舗

 セブン-イレブン・ジャパンは17年度と18年度にそれぞれ1000店以上を新規出店し、国内店舗数を1年あたり700店のペースで増加させてきた。しかし、19年度は24時間営業問題を受けて出店を抑制し、店舗純増数は100店程度とする方針を策定。結果的に、18年度末に対する19年度末の国内店舗数は40店増加にとどまり、ほぼ計画通りの出店となった。

 全国のコンビニの総店舗数が6万店に近づく中でも、セブン-イレブン・ジャパンは「国内コンビニにはまだ拡大余地がある」との見方を変えていない。同社の永松文彦社長は19年5月に日経ビジネスの取材に応じ、「人口が増える場所では店を増やし、人口減の地域では駐車場を広げるなどして店を活性化する」とあくまで出店を続ける方針を示した。

(参考記事)セブンイレブン永松社長「増収目指すオーナーが大多数」

店舗立地の基準を根本から見直す必要も

 しかし、そうした拡大戦略にかげりが見えている。19年度は高い収益の見込める地域に絞って店を出したはずだが、新店の平均日販(1店舗・1日あたりの売上高)は前年から6000円減少し、55万4000円となった。新店の平均日販は15~18年度の4年連続で増加しており、17年度と18年度はともに前年から1万円以上増加していた。出店を厳選した途端に新店の平均日販が減少するという結果は、同社の立地調査や商圏分析が消費者の行動を捉えきれていないことを示唆する。