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 良品計画は7月10日、米国子会社についてチャプター11(連邦破産法第11条)の適用を申請したと発表した。2020年2月期まで3期連続で営業赤字が続いていたうえ、新型コロナウイルスの感染拡大で米国の18店舗すべてが一時休業し、業績が悪化していた。同日発表した20年3~5月期の良品計画の連結決算は営業損益が28億円の赤字で、1998年の上場以来初めて四半期で営業赤字となった。米国事業は規模は小さいがブランドのグローバル化にとって要と言える戦略地域だ。事業体制を再構築し、コロナ禍の消費行動の変化に対応することが求められる。

2020年3~5月期決算を発表する松﨑暁社長。米子会社の破産も明らかにした

大家と交渉のため破産法申請

 チャプター11を申請したのは良品計画が全額出資する「MUJI U.S.A.」(ニューヨーク州)。申請後も事業をこれまで通り継続する。松﨑暁社長は「申請により、収益面でのボトルネックとなっていた不採算店の閉鎖や賃料減額交渉を進め、事業構造の抜本的な転換を図る」と説明。日本など他地域の事業は影響を受けないという。

 MUJI U.S.A.はニューヨークやカリフォルニア州で計18店舗を運営している。18年2月期以降赤字幅が拡大しており、20年2月期の売上高は110億円、営業赤字は10億円だった。米国の店舗の賃料は「自社の販売力に対して高い」(松﨑氏)ため、チャプター11を活用して、債権者である賃貸物件の家主と交渉する。米国で小売業が同法を使って賃料減額や店舗閉鎖を進めるのは一般的だという。最近ではブルックス・ブラザーズが申請している。