エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の阪急阪神百貨店は、総額約100億円をかけて神戸阪急(神戸市)と高槻阪急(大阪府高槻市)を大規模改装する。2店はもともと、セブン&アイ・ホールディングス(HD)傘下のそごう・西武が手放した店舗だった。この時期にてこ入れする背景には、ターミナル駅周辺の再開発事業を見据え、関西地区の拠点として整備したいH2O側の事情がありそうだ。

 エイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)は5月、傘下の阪急阪神百貨店が総額約100億円をかけて、神戸阪急(神戸市)と高槻阪急(大阪府高槻市)を大規模改装すると発表した。

 神戸阪急は、神戸市最大のターミナル駅であるJR三ノ宮駅・阪急神戸三宮駅・阪神神戸三宮駅に近接する店舗だ。阪急阪神百貨店が展開する15店舗のなかでも本店や博多阪急(福岡市)に次ぐ規模で、2022年3月期の売上高は285億円、入店客数は1203万人だった。高槻阪急は、大阪と京都の中間エリアにあるベッドタウンの大阪府高槻市に位置し、JR東海道本線(JR京都線)の高槻駅前にある。

現在の神戸阪急(左)と高槻阪急(右)
現在の神戸阪急(左)と高槻阪急(右)

 H2Oによると、神戸阪急は約80億円かけて全館売り場面積(4万2361平方メートル)の9割に当たる本館1~9階と新館1~8階を、高槻阪急は約23億円かけて全館売り場面積の65%をそれぞれリニューアルする。いずれも2023年秋ごろに完了する予定だ。

 近年の百貨店の改装に目を向けると、松屋銀座店(東京・中央)が13年に売り場全体の3割(約7000平方メートル)をリニューアルした際に30億円をかけた。三越伊勢丹ホールディングスは18~19年、主力の伊勢丹新宿店に100億円、三越日本橋本店に150億円をかけた。こうした金額と比べても、今回の約100億円は決して少なくない金額だ。

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