中小・零細規模の小売店やメーカーが、自社のEC(電子商取引)サイトを設ける動きが活発になっている。そんな中、注目されているのが、専門知識がなくてもECサイトをつくれるアプリを提供するカナダのショッピファイだ。同社のサービスは既に世界で100万以上の店舗で利用されているという。新型コロナウイルスの感染拡大で店舗の営業に制限がかけられたことから、日本でも4月の新規利用者が3月の1.5倍と急増した。

 楽天市場やアマゾン・ドット・コムを通じたネット通販は、ノウハウの乏しい中小零細企業にとってはハードルが高い。出店のための審査などが必要なほか、販売額に応じて一定の手数料がかかるからだ。ショッピファイを利用して自社のECサイトを構築すれば、そうした手数料負担が抑えられ、出店に関する時間も節約できる。ショッピファイ日本法人(東京・渋谷)のマーク・ワング代表に、足元の状況や今後の日本のEC市場の見通しを聞いた。

新型コロナウイルスの感染拡大で人々が外出を控え、ECの利用は増えているようです。ショッピファイは、ネットで商品を販売したい人がITの専門知識がなくてもECサイトを開設できるアプリを定額で提供しています。足元の利用状況はいかがですか。

マーク・ワング・ショッピファイ日本法人代表(以下ワング氏):今年の4月は3月に比べ、新しい事業者(店舗)の登録が50%伸びました。そして、ショッピファイのプラットフォームで運営する日本のECサイトで買い物をした人の数は、同期間に77%も増えました。

<span class="fontBold">マーク・ワング氏</span><br> カナダのマギル大学卒業後、2002年JPモルガン・チェース入社。シティグループを経て、10年からインドネシアなどアジアでスタートアップ企業の支援に従事。16年ショッピファイ入社、17年から現職
マーク・ワング氏
カナダのマギル大学卒業後、2002年JPモルガン・チェース入社。シティグループを経て、10年からインドネシアなどアジアでスタートアップ企業の支援に従事。16年ショッピファイ入社、17年から現職

EC拡大10年分が数カ月で動いた

 新型コロナは、事業者と買い物客、両方のオンライン化を加速しています。新型コロナの発生前から、ECを使う事業者や買い物客の数は増えると想定していましたが、一気に加速した。2030年に到達すると思っていた数字に、20年に到達できそうです。この10年ゆっくり動いていたものが数カ月で動いたという印象です。

緊急事態宣言により、お店を閉めたり、短縮営業したりしなければいけなくなり、ECを始めた事業者も多いようです。

ワング氏:ショッピファイは新型コロナが猛威を振るったこの2カ月、どのようなプロダクトや機能が人々を助けるかを考えることに集中してきました。日本だけではなくグローバルで事業者が生き残り、アフターコロナで栄えるためのプロダクト開発に集中しています。

具体的にはどのような機能を追加していますか。

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