ファミリーマートは、電動キックボードなどのシェアリングサービスを提供するLuup(ループ、東京・渋谷)と資本業務提携契約を結んだ。今後、店頭を利用した電動キックボードのポート(置き場)を増やしていく。ファミリーマートには、集客効果を高め、ポートの「場所代」でフランチャイズチェーン(FC)加盟店の日販を下支えする狙いがある。Luupも街中で目立つポートを増やして、利用者の利便性を上げたい考えだ。
渋谷駅から坂道を上って徒歩10分。青山学院大学にほど近いオフィス街にあるファミリーマート渋谷二丁目中央店の軒先に、電動キックボードが2台置かれている。シェアリングサービスを手掛けるLuup(ループ、東京・渋谷)が展開するものだ。

電動キックボードは、全長1.3メートルほど。スケートボードに自転車のハンドルが付いたような形をしており、モーターで駆動する。徒歩10分の距離も5分ほどで移動できて疲れない。行った先でちょい乗りできるシェアリング版は、利便性や物珍しさも手伝って若年層を中心に人気が高まっている。
ブームに目を付けたファミリーマートは2020年秋から試行的に都内6店舗にポート(置き場)を設けた。トラブルが見られなかったことから、22年4月にLuupと資本業務提携契約を結び、本格展開に踏み切った。
デッドスペースを収入源に
ポートは、電動キックボードを貸し出したり返却したりする、いわばサービス拠点だ。その用地としてファミリーマートは、業界用語で「犬走り」と呼ばれる軒先のデッドスペースが使えるのではと考えた。
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