大創産業が東京・銀座にオープンしたグローバル旗艦店。「DAISO(ダイソー)」 の隣に「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」の看板が並ぶ
大創産業が東京・銀座にオープンしたグローバル旗艦店。「DAISO(ダイソー)」 の隣に「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」の看板が並ぶ

 東京・銀座に100円ショップ「ダイソー」の看板が現れた。ダイソーだけではない。その下に2つのブランドが併記されている。

 「DAISO(ダイソー)」「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」「THREEPPY(スリーピー)」

 大創産業(広島県東広島市)が2022年4月15日、初のトリプルネーム(3枚看板)を引っ提げ、銀座デビューを果たしたのだ。

ニトリ撤退、攻め込むダイソー

 場所は、低層階に「UNIQLO TOKYO(ユニクロトウキョウ)」が入る大型商業施設「マロニエゲート銀座2(旧プランタン銀座本館)」の6階。このビルには22年1月10日までニトリが5階と6階に店舗を構えていた。ニトリが撤退し、ダイソーが攻め込んだ。今回の3枚看板店は、大創産業初の「グローバル旗艦店」という位置づけである。

 約1650平方メートル(約500坪)のワンフロアに、ダイソー、スリーピー、スタンダードプロダクツの3店舗が“同居”する。

 「3ブランドを融合させることで、感動価格、感動品質、感動体験がワンストップで実現できる場を提供できると確信している。トライ・アンド・エラーを繰り返しながら、本当に世界で通用するのかを、世界中の情報が集まるこの銀座という街でチャレンジしてみたい」

 大創産業の鈴木拓取締役はこう力を込める。実際、訪れるとこう思うに違いない。

 ダイソーだが、ダイソーではない――。

 というのも、100円ショップのダイソー売り場に加え、これまでのダイソーでは考えられなかった商品がダイソーとは違う屋号で展開されているからだ。注目は、スタンダードプロダクツとスリーピーである。

国産の「ちょっといい」商品がずらり

 100円(税別、以下同)の商品が9割を占めるダイソーに対し、スタンダードプロダクツとスリーピーは300円の商品が中心。価格帯が上がる一方、暮らしを彩るちょっと上質な商品を、そろえている。特にスタンダードプロダクツの店頭は、まるでインテリアショップのような趣だ。

 目を引くのは、国内のものづくり産地と組んだメード・イン・ジャパンの商品群。スプーンやフォーク、深皿といったカトラリー(食器)は新潟県燕市で製造し、300円から展開している。

 パン切りナイフ、キッチンナイフ、ペティナイフはそれぞれ1000円。いずれも刃物産地として名高い岐阜県関市の職人が手作りした本格派だ。

「スタンダードプロダクツ」はシンプルな食器などが並び、インテリアショップのような趣だ。手前にあるのが、岐阜県関市で生産した1000円のナイフ
「スタンダードプロダクツ」はシンプルな食器などが並び、インテリアショップのような趣だ。手前にあるのが、岐阜県関市で生産した1000円のナイフ

 「創業70年以上の町工場の職人がつくりました」。こう紹介されていたのは、「CRAFTSMAN PENCIL(クラフトマンペンシル)」と命名された鉛筆シリーズ。北星鉛筆(東京・葛飾)とのコラボ商品で、6Bから4Hまで12種類をそろえた。

 実は芯の部分も国産で、米国の高級鉛筆メーカー「ブラックウィング」がわざわざ取り寄せて使っている山梨県のメーカーの芯を採用した。価格は1本100円、6本500円、12本1000円。鉛筆の製造過程で出る木くずを再利用して「着火まき」(300円)という火起こしアイテムまで開発した。

北星鉛筆と共同開発した国産鉛筆は「CRAFTSMAN PENCIL(クラフトマンペンシル)」と命名した
北星鉛筆と共同開発した国産鉛筆は「CRAFTSMAN PENCIL(クラフトマンペンシル)」と命名した
木くずを再利用した「着火まき」(右)は、キャンプ向けの火起こしアイテムだ
木くずを再利用した「着火まき」(右)は、キャンプ向けの火起こしアイテムだ

 新商品として投入したのが、愛媛県の今治産タオルである。綿本来の柔らかさや吸水力を引き出す「TZ酸性酵素法」で製造し、フェイスタオルは500円、スリムバスタオルは1000円。間伐材を使った商品も強化しており、高知県産の四万十ヒノキを使った天然成分100%のオイルは500円、福井県産のサクラ、ヒノキの箸は300円で手に入る。

新商品の今治タオルは、目玉商品として店頭最前面にずらりと並んでいた
新商品の今治タオルは、目玉商品として店頭最前面にずらりと並んでいた

 コンセプトは「ちょっといいのが、ずっといい。」。余計な飾りや個性は省いていく。その代わり品質や使い勝手は、できる限り高めていく。それがスタンダードプロダクツのものづくりだという。価格帯は300円が約7割で、続いて500円、700円が多い。100円から1000円まで、約2000アイテムのほぼすべてがオリジナル商品だ。

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