スーパーマーケット業界に、戦いの始まりを告げるほら貝の音がこだましている。買収を繰り返し、天下統一に向かうイオン。地の利、草の根で対抗する地方の有力スーパー。列島を見渡せば、群雄割拠する企業が火花を散らす。今は巣ごもり消費が追い風だが、人口減少でいずれ市場は大収縮する。業態の垣根を越えた競争の激化は必至、デジタル技術による革新も待ったなしだ。いかに知略を巡らし、生き残るのか。

 特集では戦国時代にある大手、中小スーパーの現状と展望を取材した。第1回は、関西スーパーを巡る買収合戦を振り返るとともに、スーパー業界誕生70年にして大転換期にある現状を取り上げる。

■配信予定の記事 ※一部変更の可能性があります
・イオンも生き残りに必死、対抗軸はどこか
・クルマも販売 鹿児島の巨大スーパーA-Z
・スーパーのラ・ムー 計算ずくの激安戦略
・「地域のハブ」に活路 スーパーのラッキー
・コンビニキラーのまいばすけっと 都心攻略
・廃棄ロスで一石三鳥 宮城のウジエスーパー
・リテールDXで探るスーパーの生存戦略
・ライフが考える「スーパーマーケット4.0」とは

 東軍か、西軍か──。1600年、関ヶ原の戦いに勝った徳川家康は天下統一を成し遂げ、幕藩体制の構築へ突き進んでいった。武将たちが生き残りをかけて覇を競った戦国時代。今、まさに同じ構図を迎えているのがスーパーマーケット業界だ。

イオンも覇者ではない

 M&A(合併・買収)を繰り返し、天下統一へまい進するイオン。それに対し、各地の有力スーパーが根城を築き、出店拡大や安値競争、合従連衡も交えて応戦する。

 これまでもスーパーの再編はあったが、もはやステージが違う。従来は都道府県内など小さな地域内の争いだったが、その段階は終わり、関東や関西、中四国といったブロック首位を目指したつばぜり合いが繰り広げられている。

 イオンでさえ覇者となりきれていない激戦区がある。関西だ。2021年、スーパーの業界史に残る争奪戦が耳目を集めた。

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