若い世代を中心に「タイムパフォーマンス(タイパ=時間対効果)」を重視する価値観が強まる中で取るべき戦略を探るシリーズの最終回(前回の記事:リクルート、ホンダ、アルペンが挑む 「タイパ」時代の差異化戦略)。最近の消費傾向とされる「リキッド消費」を研究する青山学院大学の久保田進彦教授に、時間重視の志向が広がる背景を聞く。

<span class="fontBold">久保田進彦(くぼた・ゆきひこ)氏</span><br/>青山学院大学経営学部マーケティング学科教授。1988年明治学院大学経済学部卒業。サンリオ勤務を経て、2001年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得。専門はマーケティング
久保田進彦(くぼた・ゆきひこ)氏
青山学院大学経営学部マーケティング学科教授。1988年明治学院大学経済学部卒業。サンリオ勤務を経て、2001年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得。専門はマーケティング

「タイムパフォーマンス」志向が強まっているといわれています。どのような価値観なのでしょうか。

久保田進彦・青山学院大学教授(以下、久保田氏):時間をより効率的に使いたいとか、できるだけ手間を省きたいといった価値観です。20~30代などの若い人を中心に広がってきています。

 映画を10分程度に編集した「ファスト映画」を多くの人が見た(編集部注:コンテンツ海外流通促進機構によれば、再生回数が約700万回に上ったものもある)のも、スマートフォンのゲームが人気なのも、そうした傾向の表れと言えるでしょう。隙間時間を有効に使いたいとか、その瞬間を満足できるものにしたいといった欲求を反映しています。

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