○○さんの人生って一度きり

 自分のために自分の人生を送る。しがらみをなくして自分を省みると、自然とすてきなチャレンジの機会に巡り合うようになってくるように感じます。

 私にとっては、武蔵野大学で学部を作るプロジェクトがまさにそれでした。西本照真学長と話をしている中で、「伊藤さん、学部を作らないか」と誘われ、どういう学部ですか?と聞くと「伊藤さんのような人を育てたい。そんな学部だ」と言われまして。

 そんなことができる機会は本当にすごい、と身震いし、どれだけ大変かなんてイメージすることも忘れて、自然と学部が立ち上がったときのハッピーな想像で頭がいっぱいになりました。

 まぁ、実際やってみると準備はめちゃくちゃ大変でした!(笑)
なんとかかんとか学部が立ち上がってよかったですが、そこに魂を込めていく今が本番です。

 今、私は学生寮で学部の学生たちと一緒に暮らしていますが、夜11時30分に「(コンコン!)羊一さん! すごいビジネスアイデア思いつきました! 忘れちゃうともったいないので今聞いてください!」と学生がやってきたりもします。

 学生の頃は気がつかなかったのですが、自分の意志で生きると、だんだんと「自分の人生」が見えてくるんですね。最初は粗削りであっても、踏み出すと解像度が上がってくる。だから、とことん学生と向き合っていきたいですね。それは僕にとって無上の喜びです。

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