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「マーケティングの神様」による、ポストコロナのマーケ論

第5講 フィリップ・コトラー 米ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院名誉教授

 言わずと知れた「マーケティングの神様」。ただ、フィリップ・コトラー教授のすごさとは、常に自身の考えを、最先端の現実を踏まえて、アップデートしていることでもある。私もコトラー教授とは何度かご一緒しているが、その度にアップデートされている最新知見にはただただ驚くばかりだ。結果、教授のマーケティング理論は現在、「4.0」までバージョンアップされている。「神様」が語るポストコロナのマーケティング論、貴重な論考である。

新進気鋭、シン教授の「社会的インパクト投資」論

第6講 ジャズジット・シン 仏インシアード経営大学院戦略教授

 世界の経営学では、研究者間の激しい研究競争があり、結果としてアカデミックな世界と実務への関わりを両立することは難しい。しかしながら、今、気鋭の若手からは、学術的な実績を上げつつも実務にも影響を与える実力者たちが台頭している。その代表格の一人がジャズジット・シン教授だ。特に同教授の専門の一つは、いま日本でも注目されているESG 投資(環境や社会、統治を重視する投資)である。世界では注目されているものの、日本ではまだ深く語られない社会的インパクト投資について、最新の知見を交えて語る。

金融界の大物が株主第一主義に警鐘を鳴らす

第7講 ロバート・ポーゼン 米マサチューセッツ工科大学(MIT)経営大学院上級講師

 ファイナンス界、ガバナンス界の超大物。先の「アカデミアvs. 実務」の軸でいえば、ポーゼン氏は実務を極めた大御所だ。米証券取引委員会(SEC)顧問や、フィデリティ投信社長を歴任するなど、政府機関や民間におけるファイナンスやガバナンスの実践において第一線に立ち続けてきた。そのロバート・ポーゼン氏が「株主中心の資本主義を変えなければならない」と主張しているというのは、まさに傾聴に値するだろう。

ファイナンスの権威による「パーパス経営」とは

第8講 コリン・メイヤー 英オックスフォード大学サイード経営大学院教授

 アカデミアでも、実務でも実績ある超人。ファイナンスの研究者として世界的な権威であり、この分野を研究する者で彼の名前を知らない人はいないのではないか。同時に、欧州のコーポレートガバナンス(企業統治)制度の中心人物であり、実務にも強い。そのコリン・メイヤー教授が、今、一番重要であるとする「パーパス経営」とは何か。日本への提言も交えながら語る。