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本当は誰も戦争に勝っていない

 戦争が終わると、悲惨だったと言う人は多い。しかし、誰もがそれが始まった時点では、戦争を愛する。自分の国が勝っているなら、誰もが戦争を愛するようになる。

 実際には、たとえ自分の国が勝ったとしても、戦争は間違っている。本当は誰も戦争に勝っていない。それは誰かの命を破壊し、資本を破壊し、人々の生活をめちゃくちゃにする。

 人間は何世紀にもわたって戦争を止めようとしたが、不可能だった。むしろ多くの人は戦争を好むことを歴史は証明している。人間は戦争が大好きだ。

 戦争を止める方法を見つけられたらいいのだが、私には分からない。戦争が始まると、誰もが熱狂する。プロパガンダとマスコミ、そして政治家はみな、戦争を称賛し、正当化する。私たちが正しく、相手は間違っていると、これでもかと宣伝する。

 歴史を振り返ると、戦争が始まると、政治家もマスコミもいつも同じようなことを言うものだ。すでに述べたように、「戦争の最初の犠牲者は真実だ」という指摘は正しい。自分の国が戦争を始め、誰もが戦争に行くようになると、国もマスコミも国民に対して多くのウソをつくようになる。

 非常に多くのウソがあっても、誰もがそれらを信じるようになる。愛国心で盛り上がっているので、冷静に考えるとおかしなことでも、誰も疑問を持たなくなる。それは非常に危険だ。

日経BPから『危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来』好調発売中!たちまち6万部!

リーマン・ショックの到来を予測し、2020年にも未曾有の経済危機が起きると予言していた伝説の投資家、ジム・ロジャーズ氏が語る「危機の時代」のサバイバル術。発売から1カ月で6万部を突破し、テレビ東京「モーサテ」、オリエンタルラジオ・中田敦彦さんの「YouTube大学」でも紹介されました。

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・長期的な成功のために重要なこと
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・中国、米国、欧州、新興国の行方