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佐渡島 庸平さん(以下佐渡島):なぜ同じ言葉を使っていながらコミュニケーションギャップが生まれるのか。実は、同じ言葉でも、人によって意味が違う、受け止める感じ方が違うことが、FFS理論を知るとはっきり見えてくるんですが、例えば僕がすごくびっくりしたのが、「拡散性(が高い人)」と「保全性(が高い人)」というのは、「自由」の意味がまったく違うということなんですよ。

どういうことでしょう。

佐渡島:うん。僕は拡散性の因子が高くて、保全性が全然ないんです。で、ちょっとでもルールがあると嫌なんですよ。そうすると「こんなの自由じゃない」と思うんですよ。

(※佐渡島さんのFFS理論の数値は「凝縮性:17 受容性:15 弁別性:14 拡散性:11 保全性:2」)

よく日本の会社で勤まりましたね(笑)。

佐渡島:いや、僕も本当にそう思いますね。

講談社さんは大した会社ですね、そういう意味でいうと。

佐渡島:はい。講談社は素晴らしい会社ですよ。

いいですね。面白いマンガ雑誌が出るわけだよな。

コルク代表、本書の仕掛け人、佐渡島庸平さん

佐渡島:これは本当に物の見方だなと思うのですが、僕は講談社というのは、ルールの抜け道がいっぱいあって自由にできる会社だなあ、と思っていたんですよ。

それは書いてもいいんですか。

佐渡島:全然大丈夫です。抜け道、というのはそれこそ言い方でして、つまり、やりたいことが明確にある人にはやらせてくれる仕組みがしっかり整っているんですよ。

すごいじゃないですか。

佐渡島:そう。だからすごくいい会社なんですよ。なんですけど、「そういうことはできない」と言われることも、また少なからずあるんですよ。

だってやりたいことができる仕組みがあるんでしょう。

佐渡島:そう。だから僕はやっていたんだけど。

あ、できないと思っている人はいるわけですか。

佐渡島:抜け道がいっぱいある枠を用意しているのに、みんなその枠の中で過ごしていて、その枠の外の道に全然気付けない、そういう人もいるんですよ。

考えてみれば会社なんだから、組織を維持するために当然、枠は必要ですよね。でも、枠を「枠だ」と認識して、越えてはいけない、と自分から思う人もいる。

佐渡島:枠の外にすぐ出たがる自分には、そういう考え方が理解できませんでした。でも、今は分かります。「枠を決めて、その中で自由にしたい」という考え方もあるんだと。

保全性が高い人はそう考える。

佐渡島:そう。例えば修学旅行に行くんだったら、いつからいつが自由時間で、どれぐらいお金を使っていいかを決めてもらった中でプランを立てたいんですよ。

なるほど。予算と日程の枠が欲しいんですね。

佐渡島:それに対して、僕は下手すると。

全部よこせと。なんなら行かなくてもいいだろうと。

佐渡島:そう。これは結構僕が学生時代とかにいろいろな人と旅行をして起きる問題で、相手と旅行していると、相手はすごくスケジュールを決めたがるんです。

ああ、分かります、私、拡散性が第一因子ですが、保全もそこそこ高いので、けっこうそういうタイプです(※編集Yが試したところ「凝縮性:6 受容性:15 弁別性:11 拡散性:16 保全性:14」)。