守りの高配当利回り株5銘柄

 世界景気が減速しても業績への影響が相対的に小さいと考えられる「ディフェンシブ株」の中から、配当利回りが高めで、株価が割安と私が考えている銘柄を選びました。

守りの高配当利回り5銘柄(2021年6月8日時点)
守りの高配当利回り5銘柄(2021年6月8日時点)
(出所)配当利回りは、今期1株当たり年間配当金(会社予想)を6月8日株価で割って算出。今期とは2022年3月期。日本たばこ産業のみ2021年12月期

 東京海上HDを景気敏感株と判断するアナリストもいます。私は、景気悪化の影響が他業種ほど大きくないという意味でディフェンシブに分類しました。ただし、コロナ禍では貿易保険・イベント中止保険などにマイナスの影響が出ました。それでも、東京海上HDは財務が良好であること、引き受ける保険の地域や種類を程よく分散していることも考慮して、ディフェンシブとしました。

 ところで、投資家の中には、上記のような高配当利回り株リストを見た時に、「予想配当利回りが高ければ高いほど良い」と考えて、機械的に予想配当利回りが一番高い銘柄に集中投資する人もいます。それは、あまり良い投資の仕方ではありません。配当利回りは、確定利回りではないからです。利回りの高い銘柄ほど、将来、減配になるリスクが大きいという面もあります。

 上に挙げた高配当株は、「今後、比較的、安定的に配当が得られる」と私が期待している銘柄です。ただし、個々の銘柄にはいろいろなリスクがあり、将来減配になる可能性もあります。予想配当利回りが高い銘柄に集中投資するのではなく、なるべく多くの銘柄に分散投資したほうがよいでしょう。さまざまな業種に分散投資し、景気敏感株とディフェンシブ株にも分散して投資することをお勧めします。

<span class="fontBold">窪田 真之(くぼた・まさゆき)氏<br/>楽天証券経済研究所 所長兼チーフ・ストラテジスト</span><br>1984年慶応義塾大学経済学部卒業、大和住銀投信投資顧問などを経て、2014年より楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト。2015年より所長兼務。日本株ファンドマネージャー歴25年。年間100社を超える調査取材をこなし、公的年金・投資信託・NY上場ファンドなど20代で1000億円以上、40代で2000億円超の日本株運用を担当。ベンチマークである東証株価指数(TOPIX)を大幅に上回る運用実績を上げてきた。ファンドマネージャー時代の1999~2013年に毎週書いてきた投資情報「黒潮週報」は、英語・中国語に翻訳され、海外機関投資家に配布されてきた。中東・中国・東南アジアに出張し、機関投資家と直接対談してきた経験から、外国人投資家事情に精通。楽天証券では2014年から現在まで、同社投資メディア「トウシル」にて月曜日から木曜日まで「3分でわかる! 今日の投資戦略」を連載。月間240万ページビューを上げる人気コラムとなっている。財務会計基準機構「基準諮問会議」委員、内閣府「女性が輝く先進企業表彰選考会」委員など歴任。著書に、『投資脳を鍛える! 株の実戦トレーニング』『IFRSで企業業績はこう変わる』(日本経済新聞出版社)、『クイズ! 会計がわかる70題』(中央経済社)など。</a>
窪田 真之(くぼた・まさゆき)氏
楽天証券経済研究所 所長兼チーフ・ストラテジスト

1984年慶応義塾大学経済学部卒業、大和住銀投信投資顧問などを経て、2014年より楽天証券経済研究所チーフ・ストラテジスト。2015年より所長兼務。日本株ファンドマネージャー歴25年。年間100社を超える調査取材をこなし、公的年金・投資信託・NY上場ファンドなど20代で1000億円以上、40代で2000億円超の日本株運用を担当。ベンチマークである東証株価指数(TOPIX)を大幅に上回る運用実績を上げてきた。ファンドマネージャー時代の1999~2013年に毎週書いてきた投資情報「黒潮週報」は、英語・中国語に翻訳され、海外機関投資家に配布されてきた。中東・中国・東南アジアに出張し、機関投資家と直接対談してきた経験から、外国人投資家事情に精通。楽天証券では2014年から現在まで、同社投資メディア「トウシル」にて月曜日から木曜日まで「3分でわかる! 今日の投資戦略」を連載。月間240万ページビューを上げる人気コラムとなっている。財務会計基準機構「基準諮問会議」委員、内閣府「女性が輝く先進企業表彰選考会」委員など歴任。著書に、『投資脳を鍛える! 株の実戦トレーニング』『IFRSで企業業績はこう変わる』(日本経済新聞出版社)、『クイズ! 会計がわかる70題』(中央経済社)など。

日本はピカピカのバリュー株の宝庫だ!

●日経平均3万円台はバブルではない。3大割安株=金融・資源関連・製造業に注目せよ。
●バフェットはなぜ5大商社を5%ずつ買ったのか? 脱炭素・DX時代に飛躍する日本企業は?
●無税のNISAを使わない手はない。
人気ストラテジストが今買うべき銘柄を指南。

<目次>
第1章 ウォーレン・バフェットが日本の5大商社を買う理由
第2章 筆者が選ぶ「もしバフェ」5銘柄
第3章 日本は輝くバリュー株の宝庫である
第4章 脱炭素・DX時代に飛躍する日本企業
第5章 利回り5%、高配当株ファンドを自分で作る「ダウの犬」投資戦略
第6章 三菱UFJは逆バブルの代表
第7章 今ハゲタカがいたら狙われる「含み資産株」
第8章 親会社からTOBがかかってもおかしくない4社
第9章 高配当株投資はNISAを使おう
第10章 「株主優待」を上手に活用しよう

窪田真之(著) 日本経済新聞出版 1760円(税込み)

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