となると、新型コロナの猛威が去った後、私たちの日常は元通りに戻っていくのでしょうか。
藤田:大地震などの経験を振り返っても、自分も含めて人間が忘れっぽいのは事実だと思います。
一方で、ネットの歴史を振り返ると、一度、便利なものに触れてしまった人間は、元に戻れない側面もある。だから、オンライン会議という便利なツールも、一度、知ってしまった以上は、生活の一部になっていくでしょう。ただ、極端に振れるようなことはなくて、世の中というのは一気には変わらないものなのだと思う。特に「3密」みたいなものは、ワクチンができたら、すぐに忘れられてしまうのではないでしょうか。
髙田:そこも含めて、これからの社会がフルリモートからどこに戻っていくのかを、しっかり見極めたいと思っています。そのうえで、よいものはしっかり吸収したい。
そのためには何より、社長の僕が、きちんとした指針を示すことが不可欠で、新型コロナで知った新しいやり方と、コロナ前のやり方のいいとこ取りをして、コロナ前よりいい場所に戻ろうと、社内で最近、よく話しています。
「効率的に働く成功事例」を数多く出していけるか
藤田:新型コロナの感染リスクもそうですが、リモートワークの賛否も、個々人の価値観で見解が大きく分かれる問題です。だからこそ、トップがバシッと基準を示さなければならない。新しい働き方について、久しぶりにブログを書いたのには、そんな狙いもありました。
ある意味、この「コロナ期」は、髙田さんがずっと力を入れてきた「働き方改革」の総仕上げなのだと思います。
髙田さんより上の世代は、僕ですら「寝ないで働いた」ことで勝った記憶が鮮明で、そんな強烈な成功体験を持つ人が今もこれまでも、日本経済の中心にいるわけです。ところが、今回、「寝ないで働く」なんてことをしなくても、経済は回ることが、図らずも明らかになってしまった。というか、僕のような人間ですら、その事実が分かってきて、大きな価値観の変化が起きた。これはもう、間違いないと思う。
けれど、「猛烈に働く成功体験」は、日本人の多くが共有している半面、「効率的に働く成功体験」は、非常に乏しい。この「効率的に働く成功事例」を、いかに数多く出していけるか。
髙田:アフターコロナの時代に、よりよい社会をつくるための課題ですね。まだまだ若輩の経営者として、未来のため、力を入れて取り組みたいです。今日はありがとうございました。
アフターコロナの新しい社会をつくる、
経営者、幹部、職場のリーダーの方々に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
◎ 売れない時代になぜ売れる?
◎ カリスマ創業者が去って成長を続けるのはなぜ?
◎ 「働き方改革の旗手」とされる理由とは?
創業者・髙田明の後を継ぎ、過去最高売上高更新中!
若き2代目社長・髙田旭人が、
「脱・カリスマのリーダーシップ」を、
61個のルールに分けてお伝えします。
共感の声、続々!
親父の感性、息子のロジック。
やるな、2代目。
――【サイバーエージェント社長・藤田晋氏】
働き方改革のフロントランナー!
――【ワーク・ライフバランス代表・小室淑恵氏】
リーダーシップは技術で、
誰にでも学べると気づかせてくれる本。
――【元陸上選手・為末大氏】
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