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 サイバーエージェントの藤田晋社長と、ジャパネットホールディングスの髙田旭人社長が経営について語り合う対談の後編(前編はこちら)。

 今回は、アフターコロナ、ウィズコロナの働き方について。4月、5月はリモートワークだった職場でも、6月以降、徐々にオフィスへの出勤が増えている。しかし、このまま元通りでいいのだろうか?

 1973年生まれの藤田社長と、1979年生まれの髙田社長。リモートワークと出勤をバランスよく組み合わせて「いいとこ取り」しようという基本方針は一緒。ただし、ちょっとした温度差もある。

 リモートで働く「リモデイ」は、週何日が適正なのか。何を基準に判断すればいいのか。そこから見えてくる経営課題とは。

今年4月、5月は、在宅ワークが原則だったのが、6月から徐々に出勤を解禁。そんな企業が今は多いと思います。サイバーエージェントも、ジャパネットホールディングスもそうですよね。

藤田:サイバーエージェントは4月から約2カ月、原則リモート勤務で、会社に行ってもほとんど誰もいませんでした。新入社員217人の研修も、オンライン会議アプリを活用してフルリモートで敢行しました。

やれば結構、できてしまうものですね。

藤田:それだけに出勤を再開するに当たっては、悩みました。再開に先立ち、常務以上の6人が集まって合宿会議を開き、大きく2つの方針を打ち出しました。ブログにも書きましたが、次の2つです。

1. テレビ会議を増やす
2. 6月1日以降、毎週月曜日を「リモデイ」として、全社員原則リモート勤務にする

 テレビ会議についていえば、メンバーが出勤していても、会議のために無駄な移動を伴うようならば、テレビ会議にする。また、参加者が9人以上の会議は、原則としてテレビ会議。9人以上のときのルールは3密対策でなく、大人数のときは会議室に集まるより、Zoomなどの会議アプリを使ったほうが生産性は高いと分かったからです。

「顔出しオンライン会議」で、緊張感を保つ

髙田:オンライン会議は、顔出しをルールにすれば、参加者一人ひとりが油断できなくなりますからね。

藤田:それもあってか、脳はすごく疲れる。すっかり「Zoom疲れ」です。

髙田:でも、経営者の僕はもともと、リアルだろうとオンラインだろうと、会議では大抵、中心にいて話しているので、みんなに見られている緊張感はいつもあった。けれど、ほかの人たちはそうでもない。

 その点、オンライン会議だと、参加者全員が顔を見られているから、みんなに緊張感があるのがいい。いつもの僕の気持ちを、ほかの役員も分かってくれたんじゃないかと感じていて、それもオンライン会議をやってよかったと思うことの1つです。

この対談も、オンライン会議アプリを使って実施。ジャパネットの社員も研修として参加(スクリーンショット撮影:稲垣純也)