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 ジャパネットが販売するエアコンの配送・設置を手がけるのは、ジャパネットロジスティクスサービスというグループ会社と、当社の方針に賛同してくれた協力会社のスタッフです。

 設置スタッフに技術を磨いてもらうため、長崎県佐世保市に2017年5月、研修施設をつくりました。ここには、エアコン設置や室外機の屋根上設置の練習用スペースのほか、障害物や段差、クランク(ジグザグな狭路)などを再現した狭路搬入練習コーナーもあります。

 また年に1回、100人を超える設置スタッフが全国から集まり、お互いの作業品質とスピードを競い合う「設置品質競技大会」も開催しています(これらの取り組みについて興味のある方は自著『ジャパネットの経営』の【ルール08】に詳しいので、ご参照ください)。

エアコン設置と感染リスク

 こうして伸びてきたエアコン販売ですが、今年は大きなジレンマがありました。

 エアコンをお買い上げいただいたら、設置工事をいたします。そのときに、お客様は見ず知らずの第三者を自宅に入れることになります。新型コロナの感染が懸念されるなかで、です。シンプルに考えて、「自分だったら嫌だな」と思いました。お客様だけではありません。設置するスタッフにも、感染のリスクがあります。

 けれど、設置工事の問題から、エアコンの買い控えが起きたらどうでしょうか。熱中症の多発が危惧されます。メーカーを通じて、行政も同じ懸念を持っていると耳にしました。

 そこでまず、早期取付キャンペーンのスタート時期を、例年より遅らせることにしました。設置工事に対するお客様の不安に対して十分な対策を打たないままに、エアコンを積極的に販売するのは違うのではないかと社内で話し合いました。

 それと同時に、設置方法の改善策を考えました。どんな方法なら、お客様と設置スタッフ両方の安全を確保し、不安を解消した上で、感染拡大をすることなく、エアコンを設置できるのか。この課題について4月17日から社内で検討を始めました。

「設置品質競技大会」でのエアコン模擬設置演習の様子。練習用ブースでは作業時間も計測できる