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ネット上の投稿監視やバックオフィス業務などの事業を手掛け成長を続けるイー・ガーディアン。取締役として同社の事業本部を管掌する立場にあり、東北子会社の代表を務め、さらに同社のフィリピンの現地法人を立ち上げた寺田剛氏は、急成長を続ける最前線で、重要な事業の決断を下している。そんな寺田氏と、このほど著書『迷えるリーダーがいますぐ持つべき1枚の未来地図』を出版した経営コンサルタントの横田伊佐男氏がリーダーの決断、組織づくりについて語った。

テレワークのマニラの支社を日本から遠隔経営

横田:寺田さんはイー・ガーディアンの取締役であり、フィリピン子会社の代表として、日本とフィリピンを行き来しながら、オペレーションのマネジメントをしておられます。今回の新型コロナウイルスの感染拡大で、マニラのオフィスもテレワークを導入されたそうですね。日本国内でも、在宅勤務の難しさが指摘されています。ましてや海外の現場を日本から管理する難しさはありませんか。

寺田:まずはメンバーの話を聞くように努めています。メンバーの希望や、どういう環境でやった方が本当はベストなのか、どんなリスクがあるかをよく聞いて、最終的には送迎車の手配と宿泊所の手配、テレワーキングを2週間ぐらいかけて段階的に進めました。

横田:東京とマニラ、離れていてもリーダーとしての指示、意思決定はできましたか?

寺田:できることはできますね。

横田:やりとりの中心となるのはローカルのリーダーですか? 現場の状況を知るためには。

寺田:そうですね、いろいろメンバーの話を聞いて、その上で来られる人は出社してほしいと、その代わり出社してくれたらインセンティブを払うといった仕組みをつくりました。出社できない人で、在宅で働ける人は在宅勤務に切り替え、送迎が必要な人は迎えに行く対応を取っています。メンバーから大きなクレームなどは一切出ていません。

寺田剛(てらだ・たけし)
イー・ガーディアン取締役 兼 イー・ガーディアン東北代表取締役 1994年 獨協大学経済学部卒。TMJにて大型案件を担当。子会社役員やフィリピン立ち上げに従事し、フィリピン現地法人社長を経て、2016年イー・ガーディアンに入社。その後、フィリピンでイー・ガーディアンの現地法人を立ち上げた。現在、事業本部全体を管掌。(写真/安部まゆみ、以下同)
横田伊佐男(よこた・いさお)
東京都出身。横浜国立大学大学院博士課程前期経営学(MBA)修了及び同大学院統合的海洋管理学修了。国内外の大手企業でマーケティング部門の責任者を歴任。横浜国立大学成長戦略センター研究員、日経ビジネス「課長塾」講師。最近はボクシングに打ち込む。
主な著書 『迷えるリーダーが今すぐ持つべき1枚の未来地図』(日経BP)『最強のコピーライティングバイブル』(ダイヤモンド社) 『ムダゼロ会議術』(日経BP)

横田:Wi-Fiの環境はじめ、日本とは、異なる面もあるでしょう。マネジメント方法も変えていかないといけないんですね。

寺田:全く変えないといけないですね。勤務状況なども、今はリモートで管理するツールもありますから、少し日本より厳しめの基準で導入しています。

横田:それでカバーするわけですね、なるほど。

寺田:マニラのマネジメントではリモートでのやりとりも多いのですが、支障はさほどないですね。現地のマネジメントチームがしっかり現場を押さえてくれていることもあって、一番懸念をしていた離職についてもさほど問題になっていません。

横田:寺田さんは東証1部上場企業としての本体のイー・ガーディアンの取締役、フィリピン現地法人の社長、さらに日本の東北の方の子会社の社長という3つの顔がありますよね。一番自分がリーダーとしての思いがあるのは、現在のところ、3つのどれになりますか

寺田:フィリピンはゼロから立ち上げましたので、1つの作品じゃないですけど、一番やったなという気がしますね。