ジャパネットといえば、創業者の髙田明氏。通販番組に自ら出演し、お茶の間の人気者でもあったカリスマ社長の強烈なリーダーシップに引っ張られて、成長してきた。

 しかし、現在は、明氏の長男、旭人社長の下、過去最高売上高を更新中だ。

 「東大卒の2代目か」「会社を潰すんじゃなかろうな」「お手並み拝見」――という周囲の視線を感じながら、トップダウン型だった会社を社員一人ひとりの意思によって動き、成長する組織へと変貌させてきた。

 その経緯は、著書『ジャパネットの経営 東大卒2代目の僕がカリスマ社長の後を継ぎ大事にしてきたこと』に詳しいが、今また、新しいチャレンジが始まっている。

 新型コロナウイルスにより、ジャパネットの経営もダメージを受けている。だが、若き経営トップは、これをむしろ変革のチャンスと捉え、矢継ぎ早に前向きな取り組みをスタートさせている。そんな現在進行形の挑戦を、フレッシュなままに、日経ビジネス電子版の読者にお届けしたい。

 そんなシリーズ、第1回のテーマは、在宅勤務の基準。

(構成/荻島央江)

<span class="fontBold">髙田旭人(たかた・あきと)</span><br>ジャパネットホールディングス社長兼CEO。1979年長崎県生まれ。東京大学卒業。大手証券会社を経て、2004年、父・髙田明氏が経営するジャパネットたかたの社長室長に着任。コールセンターや物流センターの責任者を務めた。12年7月から副社長。15年1月、社長に就任 写真:鈴木愛子
髙田旭人(たかた・あきと)
ジャパネットホールディングス社長兼CEO。1979年長崎県生まれ。東京大学卒業。大手証券会社を経て、2004年、父・髙田明氏が経営するジャパネットたかたの社長室長に着任。コールセンターや物流センターの責任者を務めた。12年7月から副社長。15年1月、社長に就任 写真:鈴木愛子

 私が2015年1月に創業者である父・髙田明の後を継いでから丸5年が過ぎました。この間、「正しいことをすれば結果もついてくる」という仮説を立て、さまざまなことに取り組んできました。例えば、約8500あった取扱商品点数を600程度まで絞ったり、社員数を1年で一気に250人増員したり、年間休日を10日間増やしたり、といったことなどです。

 そうした取り組みが実を結び、ジャパネットホールディングスの19年12月期 のグループ連結売上高は約2070億円と過去最高を更新しました。社長就任時からおよそ35%伸びたことになります。

 今期は厳しい状況になるかもしれません。当社では16年からクルーズ旅行サービスの販売を開始し、19年の年間乗船客数は2万人を突破しました。今年も日本一周クルーズ10日間の旅のツアー催行を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、4~6月に予定していたツアー5本の中止を決定。催行中止を発表する前に、キャンセル料を頂いていたお客様にも全額返金しました。

 クルーズサービスの今春の売り上げを70億円と見込んでいたところ、これがゼロ。販促にも費用をかけていましたから、痛手は小さくはありません。「外出できない今、通販事業は好調なのでは」と言われますが、消費マインドが冷えているので、すごく売れているという実感はないです。ただ、ウオーターサーバーや調理器具など、この状況下で伸びている商品には、今までとは違うお客様がついている感触があり、明るい材料に変えられるかもしれません。

続きを読む 2/5 在宅勤務導入の前に、従業員3000人の実態調査

この記事はシリーズ「Books」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。