2020年11月に刊行され、30万部を突破するベストセラーとなった『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』(致知出版社)。一流のプロフェッショナル365人の仕事術や人生の極意を1日1ページで収録した。その第2弾となる『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』が近日、発売される。企画・編集した致知出版社・書籍編集部の小森俊司氏によると、両書を通読することで、おのずと浮かび上がってくる「一流になれる人の共通点」というものがあるという。

 サナギが己の殻を破って蝶(ちょう)になるように、あらゆる生命はその時、その時の己の限界を破って成長していく――。人間もまた、自分の思い描いたセルフイメージの限界を破ることで、大きな成長を遂げていくのではないだろうか。そして、そんなイメージの限界を打ち破ってくれるのは、身近にいる人の言葉であることが多いように思われる。

 『1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書』に続き、『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』を企画・編集する過程で、真に優れたリーダーに共通するものがいくつかあると感じた。その一つが、セルフイメージの限界を打ち破る言葉の力。優れたリーダーの言葉には、相手の視座を高め、新たな視界を開かせる力がある。

 本稿では、優れたリーダーの言葉によって、セルフイメージの限界を打ち破った3つのドラマを紹介したい。スポーツに経営、落語。ジャンルは異なるが、本質は共通する。

 最初のドラマの舞台は、花巻東高等学校硬式野球部。大谷翔平選手や菊池雄星選手などを育てた監督の佐々木洋氏のインタビューを抜粋してお届けする。菊池雄星に憧れ、「先輩の雄星さんみたいになりたい」と語る少年に、監督はどんな言葉をかけたか。

菊池雄星、大谷翔平を育てた花巻東高等学校硬式野球部の監督、佐々木洋氏。「野球選手としてはダメだったけれども指導者として成功したい」という思いから、「28歳で最年少監督として甲子園に出る」という目標を掲げ、実現した(写真:齊藤文護)
菊池雄星、大谷翔平を育てた花巻東高等学校硬式野球部の監督、佐々木洋氏。「野球選手としてはダメだったけれども指導者として成功したい」という思いから、「28歳で最年少監督として甲子園に出る」という目標を掲げ、実現した(写真:齊藤文護)

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