日経ビジネス電子版の人気連載に大幅加筆、編集した『データから真実を読み解くスキル』を著した、松本健太郎さん。

 本業は、報道ベンチャーのJX通信社のマーケティング部門で働く、データサイエンティスト。しかし、キャリアのスタートは営業職。プログラマーに転じた後、社会人大学院でデータサイエンスを学び直した。

 「プログラミングが、整理整頓のようなものだとすれば、データサイエンスは料理に近い」と話す。その意味するところを尋ねた。

(聞き手は日経ビジネス)

前回、データサイエンスとプログラミングの違いを、松本さんに尋ねたところ、「データサイエンスは料理、プログラミングは整理整頓」というアナロジーを示されました。どういうことでしょうか。

松本健太郎さん(以下、松本):データサイエンスには、ざっくり分けると2つの工程があります。データを「収集・加工」する工程と、それらのデータを統計学や機械学習を用いて「分析」する工程です。

プログラマーだった松本さんが、勤務先で初めてデータサイエンスのプロジェクトに参加したときは、データの「収集・加工」を担当していたのですよね。けれど、「分析」の担当者が退職したので、分析もやることになり、仕事の軸足がデータサイエンス全般に移っていった。そんなお話を、前回うかがいました。

松本:そうです。そもそもデータサイエンスのコツは、どちらかというと「収集・加工」の側にあると思います。

 データの「分析」のほうは、自分の引き出しに10個くらいの手法があれば、何とかなります。得意な分析のパターンが10個もあれば、だいたい乗り切れます。

 けれども、解くべき課題を整理した上で、どういうデータが必要なのかを考え、集め、分析に適したフォーマットに加工するというプロセスは、きちんと勉強しないと難しい。自分の経験を振り返って、そう感じます。

<span class="fontBold">松本健太郎(まつもと・けんたろう)</span><br />1984年生まれ。龍谷大学法学部卒業後、データサイエンスの重要性を痛感し、多摩大学大学院で“学び直し”。その後、株式会社デコムなどでデジタルマーケティング、消費者インサイト等の業務に携わり、現在は「テクノロジーで『今起きていること』を明らかにする報道機関」を目指す報道ベンチャー、株式会社JX通信社にてマーケティング全般を担当している。政治、経済、文化など様々なデータをデジタル化し、分析・予測することを得意とし、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌にも登場している。著書に『人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学』『データサイエンス「超」入門』(毎日新聞出版)、『なぜ「つい買ってしまう」のか?』『誤解だらけの人工知能』(光文社新書)など。(写真:栗原克己)
松本健太郎(まつもと・けんたろう)
1984年生まれ。龍谷大学法学部卒業後、データサイエンスの重要性を痛感し、多摩大学大学院で“学び直し”。その後、株式会社デコムなどでデジタルマーケティング、消費者インサイト等の業務に携わり、現在は「テクノロジーで『今起きていること』を明らかにする報道機関」を目指す報道ベンチャー、株式会社JX通信社にてマーケティング全般を担当している。政治、経済、文化など様々なデータをデジタル化し、分析・予測することを得意とし、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌にも登場している。著書に『人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学』『データサイエンス「超」入門』(毎日新聞出版)、『なぜ「つい買ってしまう」のか?』『誤解だらけの人工知能』(光文社新書)など。(写真:栗原克己)
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