企業内の一部門を切り離し、新会社として独立させるスピンアウト。母体となった企業との資本関係を持たないため、自由な経営ができる一方、独自の資金調達や事業戦略が必須となり、経営の難易度は高い。今回は過去記事の中から、スピンアウトで成功した企業や注目を集める企業を紹介していく。

事業を完全に独立させる

 スピンアウトとは企業内の一部門を切り離して独立させること。スピンオフと似ているが、スピンオフは独立後も親会社と資本関係を持つ。スピンアウトは資本関係が切れるのが特徴だ。

 スピンアウトの理由はさまざまだが、社内で生まれたアイデアを形にするために一部の社員が独立するケースがある。一方、社内の不採算事業を清算する目的でスピンアウトをする(元社員に売却する)こともある。

 スピンアウトした場合、母体となった企業の意向とは関係なく自由な立場で経営できるが、元の企業のブランドや販売チャネルといった資産は活用できない。このため独自の資金調達や投資家へのアピールが必要で、経営の難易度は高い。

 それでもスピンアウトで成功した企業は少なくない。この記事では国内外のスピンアウト事例について、過去記事から振り返る。

「投資したくなる会社」の条件

爆発力生んだ日米協業の舞台裏

 スピンアウト後に注目を集めた米国企業が、米グーグルから独立したナイアンティック。同社を一躍有名にしたのはスマートフォンアプリの「ポケモンGO」だ。

OPPOの躍進支える稲盛イズム

 中国のスマホ大手の「OPPO」もスピンアウトで誕生した。母体はDVDプレーヤーなどを手がける広東歩歩高電子工業(BBK)。OPPOはブランドの1つだった。スピンアウトした当初は音楽プレーヤーなどを販売していたという。

MUJI店舗数が国内外で逆転へ

 スピンアウトの成功例として有名なのは、「無印良品」を展開する良品計画。もともと西友のプライベートブランドだったが、1990年にスピンアウト。その後は国内だけでなく、香港や英国など海外進出にも力を入れる。今後も「毎年、売り上げと利益を10%以上伸ばす」ため、国内では毎年15~20店舗、海外でも50~60店舗程度の新規出店を進める計画だ。

量子コンピューターのスタートアップ

 近年注目を集める量子コンピューターでもスタートアップ企業が続々と誕生している。例えば米IonQは、米メリーランド大学と米デューク大学の研究者が大学からスピンアウトさせて誕生した。米Quantum Circuits Incも、イェール大学の研究者によるスピンアウト企業だ。

最後に

 スピンアウトは、大きな成功を生むことも多い。ナイアンティック(ポケモンGO)、良品企画(無印良品)など、国内外で成功を収めた企業の今後と、新たなスピンアウト企業に期待したい。

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