1990年代中盤から2010年ごろまでに誕生したZ世代。生まれたときからデジタル機器に囲まれている彼らはデジタルネーティブ世代とも呼ばれ、ビジネスや政治の分野でも大きな存在感を放っている。今回はこれまでに掲載した記事から、Z世代に関する注目すべき話題を紹介していく。

経済や政治に影響力を持つ「Z世代」とは

 Z世代(ジェネレーションZ)とは1990年代中盤から2010年ごろまでに生まれた世代を指す言葉だ。もともと米国では1960年代、1970年代に生まれた人たちをX世代と呼んでおり、それに続く世代がY世代、そしてその次がZ世代と呼ばれる。

 Z世代の特徴は、生まれたときからデジタル技術やインターネットが発達していたという点だ。幼少期からデジタル機器に触れて日常的に使いこなす人も多く、デジタルネーティブ世代と呼ばれることもある。また2021年現在で10代~20代という若年層であるにもかかわらず、社会貢献活動に関心を持つ人々も少なくない。

 すでに世界人口の3割以上を占めるZ世代。彼らの行動は世界経済や政治にも大きな影響を与えている。この記事ではZ世代とその動向について、過去記事から振り返っていく。

「ジェネレーションZ」が米国経済を弱くする?

 世界人口の3割以上を占めるようになったZ世代。彼らの行動パターンは経済にも深い影響を与えている。特に米国の場合、Z世代は金融危機やテロの恐怖などを幼少期に経験したことから行動パターンが慎重で、安全志向だ。

 従来の典型的な米国人は、過剰消費の「キリギリス型」、リスクテイクに積極的な「肉食系」とされてきた。「アリ型」で「草食系」ともいえるZ世代の台頭については、米国経済の弱体化を懸念する声も上がっている。

Z世代の実像 「好き」の集団が流行つくる

 デジタルネーティブなZ世代は、企業と消費者の新しい関係をつくり出している。SNS配信を前提としたスタジオの設置、インフルエンサーとしての起用など、スマホ、SNSといった機器やサービスを自在に使いこなす彼らを宣伝やイベントに活用しようとする動きも活発だ。

 一方で、Z世代には「集中力の持続期間が短く」「好きなものが似通った集団同士で爆発的に盛り上がっていく」という特徴も指摘される。各企業にとって、どのようにZ世代の消費を取り込むかは大きな課題だ。

「Z世代」女性の意外な物欲 「次から次に欲しいもの出てくる」48.4%

 Z世代の女性は10年前の同世代と比べ、経済状況にゆとりがあるという。この記事は、そんな彼女たちの消費動向調査をまとめたものだ。

 一般に「コト」への出費が多いとされるZ世代。女性の場合は特に「音楽関係のイベントや音楽媒体」への出費が多く、女性全体の中でも「オンラインでのファッション関連商品の購入」が多くなっている。

 一方で物欲が強く、「次から次へと欲しいものが出てきて困る」「周りの人とは違うものを持ちたいと思っている」や「人が持っているのを見て、思わず欲しくなってしまうことが多い」というのもZ世代の女性に多く見られる傾向だ。

3万人調査で判明 価値観変えたコロナ禍、Z世代女性は堅実志向に

 ところがコロナ禍を経て、Z世代の女性にも変化が見られているという。コロナ前の調査と比べて「メーカーやブランドが分からないものには手を出さない」「一番売れているものなら間違いがないと思う」という安定志向が目立つようになり、ファッション関連商品への出費も減少している。

 一方で「自己啓発(資格取得・セミナー参加など)」「習い事(趣味)」などへの出費は増加しており、「自分磨きに手を抜かない、堅実な消費者」という一面がうかがえる。

ミャンマー抗議活動のSNS利用、香港デモと類似点も

 政治の分野でもZ世代は存在感を放っている。デジタルネーティブらしい、SNSを駆使した活動がそれだ。たとえば2021年にミャンマーでクーデターが発生した後には、Z世代の若者たちが中心となって、Facebook上での抗議活動が展開された。一方、SNS上を飛び交う情報には真偽不明なものも多いうえ、国軍が抗議活動に対抗してインターネットを遮断するなど混乱も広がっている。

 とはいえミャンマーだけでなく香港や台湾など、Z世代がSNSにより「抗議活動」のあり方を変えつつあるという現実は変わらない。今後は「SNSに振り回されない冷静さを保つ」ことも重要なポイントになってくるという。

最後に

 1990年代中盤以降に生まれたZ世代。インターネット全盛の時代に育った彼らの嗜好や行動は、経済界や政治の世界に大きな影響を与えている。あと数年から十数年で、Z世代は「消費者の中心」になる。今後の世界の動きを予測するためにも、Z世代についての理解を深めていきたい。

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