メルカリがOrigami買収、スマホ決済再編加速へ

 スマホ決済サービス同士の競争が過熱する中、業界再編の動きも出ている。その象徴が20年1月に発表されたメルペイによるOrigami(オリガミ)の買収だ。オリガミの「Origami Pay(オリガミペイ)」が持つ地方の信用金庫とのネットワークに、メルペイが目を付けた形だ。

 その後、20年6月にはオリガミペイサービスは終了。Zホールディングス(旧ヤフー)とLINEの経営統合も話題を集めたが、両者のペイペイとLINE Payは独自にサービスを続けているのと対照的だ。

「有料になる?……やめます」加盟店離れ、スマホ決済普及の正念場

 主に中小の加盟店を対象に「手数料無料」をうたってきたスマホ決済サービス各社が、手数料の有料化に踏み切った。すでに有料化していた楽天ペイに加え、メルペイは21年7月、LINE Payとペイペイはそれぞれ21年10月から有料化すると発表。コロナ禍で経営が苦しい状況に追い込まれている店舗も多く、今後はこれらの店舗が利用し続けるかが課題となる。

 一方、中堅・中小スーパーを運営する約200社が加盟するシジシージャパン(CGC、東京・新宿)のように手数料を低く抑えてきた「独立系キャッシュレス」も存在する。手数料無料、大規模キャンペーンを続けてきたQR決済サービスは新たな段階に入りつつある。

最後に

 スマホで手軽に支払いができるスマホ決済。QRコードでは、先行した中国を追うように10年代後半からは日本でも「○○ペイ」が急増。当初は、高額還元キャンペーンや独自のサービスで話題を集めた。新型コロナの感染拡大防止に役立つという追い風もあり拡大を続けてきたが競争は激化。サービス事業者は先行投資が続く中、なかなか収益を上げられず、市場から退場するサービスも出てきた。各サービス事業者の次の一手にに注目だ。

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