落ち着いた雰囲気の店内や名古屋式のサービスが人気を集めるコメダ珈琲。米国発祥のコーヒーチェーンとは一線を画す雰囲気が人気を呼び、北は北海道から南は沖縄まで、約900店舗を展開している。この記事では、コメダ珈琲に関する過去のトピックを紹介していく。

独自路線で成長を続ける「コメダ珈琲」

 1968年に名古屋で創業したコメダ珈琲は93年より本格的なフランチャイズ展開を開始。現在は「珈琲所 コメダ珈琲店」というブランド名でチェーン店舗を展開している。

 「誰もがくつろげる『街のリビングルーム』でありたい」というコンセプトを掲げ、昭和から続く喫茶店のような落ち着いた雰囲気の店舗づくりをしている。名古屋エリアの喫茶店特有の「モーニングサービス」などメニューも独特で、スターバックスをはじめとする海外勢のコーヒーチェーン店とは一線を画する。

 2016年には東証1部上場を果たすなど事業規模を順調に拡大している。今回は過去記事の中から、同社の歩みを振り返る。

古き良き喫茶店、郊外型店で商圏拡大

 11年10月にコメダの社長に就任した安田隆之氏(当時)。日本マクドナルドホールディングス出身の安田氏は、コメダ珈琲を「フルサービス型の伝統的な喫茶店」と表現する。関東・関西の郊外を中心に出店を強化し、5年以内に最低でも800~900店舗、最大で1000店舗まで拡大するとしていた。

外食大手は、大事なものをそぎ落とし続けてきた

 業績好調なコメダだが、13年7月、社長に就任した臼井興胤氏によると「特別な秘訣はない」。創業以来のサービスを地道に続けてきた結果、「時代がコメダに追い付いてきた」という。

 バブル崩壊後、日本経済は長期低迷が続いた。その中で消費者はチェーン店がそぎ落としてきた「居心地の良い空間や語らいの場所」という役割を飲食店に求めるようになった。コストをギリギリまで絞って利益拡大を目指すのは当然とはいえ、訴求できるのが価格だけ――といった飲食店が増えてきたのも事実。消費者と一緒に店舗を創り上げてきたコメダ珈琲が根強い支持を集め続けるのもそうした状況の裏返しともいえる。

コメダ上場、投資ファンド幹部が語る支援の内幕

 16年6月29日、コーヒーチェーン「コメダ珈琲店」を運営するコメダホールディングス(HD)が東証1部に上場した。筆頭株主はアジアに特化したファンドとしては最大級の規模をもつMBKパートナーズだ。

 MBKパートナーズが投資をしたのは、13年2月のこと。他のコーヒーチェーンとは異なる「昔ながらの客席まで運ぶフルサービス」や「主に住宅地に出店」するスタイルを、「ユニークで面白いビジネスモデルの企業」と感じたためという。

 上場に際し「20年度末までに国内外で1000店舗体制」という中期目標を掲げた。MBKパートナーズは投資期間を5年程度と定め、成長を見守るなどとしていた。


コメダが三菱商事と提携、全国制覇の次は海外

 19年6月に全国制覇を果たしたコメダHD。三菱商事と提携し、海外展開にも力を入れていくのが狙いだ。17年度から海外進出をスタート。19年6月時点で中国と台湾に計5店舗を展開していた。中国や台湾の店舗でも、内装やサービスは日本と同じで、価格もほとんど変わらない。コメダの提供する「名古屋式」サービスは現地でも好評だという。

最後に

 伝統的な「喫茶店」スタイルや名古屋式のメニューで人気を集めるコメダ珈琲。効率性重視のチェーンストア理論とは一線を画すも同社が外食産業にどのような影響を与えていくか、興味深い。

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