生徒の服装・行動などを必要以上に規制する「ブラック校則」。ブラック校則は現代社会の常識からかけ離れていることも多く、場合によってはハラスメントに該当することもある。ここでは過去に掲載したインタビュー記事などを中心に、校則が人々に与えてきた影響を振り返る。

「ブラック校則」の事例と問題点

 ブラック校則とは、一般社会の常識から乖離(かいり)した校則、もしくは不合理な校則のことをいう。具体的な例としては以下のようなものがある。

  • 肌着、靴下の色を無地に指定
  • 髪形を指定(男子は丸刈り、女子は二つ結びなど)
  • 地毛の色が薄い場合は黒染めを強制
  • プライベートのスマートフォン所持を禁止

 一般に校則は「学業に専念させる」「風紀の乱れを防止する」といった理由で作られるが、上記のようなブラック校則は目的が曖昧であったり、目的に対して手段(規制)が過剰であったりすることが多い。また現代の基準や常識では「傷害行為」や「セクハラ・パワハラ」に相当するものもあり、時に社会問題となっている。

 この記事では、校則やブラック校則に関連したテーマの過去記事を紹介していく。

現代のシュリーマンの物語

 情報通信や半導体技術分野を中心に投資を行う「デフタ・パートナーズ グループ」。その会長を務める原丈人氏には、他にも財務省参与や国連実習生経験者世界連盟(WAFUNIF)代表大使といった肩書がある。

 国際舞台で幅広く活躍する原氏の行動原理は「おかしなルールには徹底してノーを突き付ける」というもの。その背景には、「今週中に丸刈りにしてくるように」といった理不尽な校則への抵抗と、それを支持した両親の影響が大きいという。

理事長に生徒が“直談判”に来た!

 「チェンジメーカーを育てる」というミッションを掲げる、学校法人インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)。生徒の自主性を重んじる校風が持ち味だが、それでも「午前0時以降はWi-Fiを止める」「髪の毛はナチュラルカラーにする」といった保守的な校則も存在していた。

 当初、生徒たちは教師や理事長に直談判して不満を訴えるだけだったという。しかし自主的なアンケート調査やそれに基づくプレゼンテーション、全校を巻き込む話し合いを経て、理事会が全会一致で納得するほどの改革案を作り上げることに成功した。

OB経営者が語る。開成、灘、渋幕の真のすごさ

 全国トップクラスの進学校として有名な渋谷教育学園幕張高等学校(渋幕)。日本マイクロソフト社長の平野拓也氏(当時)も、そこの卒業生だ。

 高校入学以前、平野氏が通っていた中学校では「中学生はこうあるべきだ」という、生徒の考え方や行動を抑制するような価値観が支配していたという。事細かな校則に息苦しさを感じた同氏は、それとは「全く逆」の高校として渋幕に進学した。

 平野氏の期待通り、渋幕には「生徒それぞれの多様な価値観を認めて、子供が本来持っている主体性を殺さない」教育方針が学校全体で共有されており、結果として生徒たちの進学成績の良さにつながっていたという。

鴻上尚史が語る「早稲田的カオス」だからできた劇団旗揚げ

 作家・演出家として活躍する鴻上尚史氏。「小劇場ブーム」の代表となった同氏の行動理念を育んだのは「多様なものをどんどん受け入れて、色々なものが雑多に混じり合って混沌としている」早稲田の校風だった。

 ブラック校則で締め上げられている現代の高校生たちのためにも、この「早稲田的カオス」を後世に残してほしいと鴻上氏は語る。

最後に

 今もなお、全国の学校に残る「ブラック校則」。現代の価値観にそぐわない各種の制限は、体罰やハラスメントと並んで社会問題化することも少なくない。ブラック校則を受け入れなかった人々の中には、経済界や芸能界で活躍している人も少なくない。また自由な校風の学校からは優秀な人材も輩出されている。これからの教育現場で「校則のあり方」がどのように議論されていくのか、要注目だ。

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