世界有数のコンサルティング企業「アクセンチュア」。グローバル本社だけでなく、日本法人も6年間で社員数が3倍に増えるなど成長著しい。この記事ではアクセンチュアをテーマにした過去記事を通して、同社の成長と活躍に注目する。

業界有数のコンサルティングファーム「アクセンチュア」

 世界トップクラスの総合コンサルティングファームで、日本を含む世界56カ国に現地法人を持つ「アクセンチュア」。「ストラテジー & コンサルティング」「インタラクティブ」「テクノロジー」「オペレーションズ」という4つの領域でさまざまなサービスを提供している。

 アクセンチュアはもともと「アンダーセン・コンサルティング」という社名で、1989年に監査法人から独立して誕生した。その後2001年1月1日に、社内公募で選ばれた「アクセンチュア」という社名に変更されている。

 日本法人の設立は1995年だ(2001年6月に社名変更)。特に近年は成長著しく、社員の数は2014年からわずか6年間で3倍以上に増えたという(2020年12月1日時点で約1万5000人)。営業拠点も全国に広がり、クライアントへのサポート体制も拡充している。

 今回のまとめ記事では、米アクセンチュアのCEOや日本法人のアクセンチュア社長のインタビュー記事や、近年の取り組み内容を取り上げた記事をピックアップしていく。

デジタルが全てを壊す

 コンサルティングだけでなく、ITサービス企業としても知られるアクセンチュア。同じくITサービスの老舗、IBMが勢いを失いつつある一方で、アクセンチュアは業績を伸ばしている。

 米アクセンチュアの故ピエール・ナンテルム会長兼CEOは、躍進の理由について「アクセンチュア自身が過去数年、変わってきたから」と話す。複雑化する世界に合わせて「あらゆる分野で進むデジタル化に対応するサービス」と「顧客企業の合理化や生産性向上を支援するサービス」を提供していることが同社の強みだ。

 「デジタル化の波はまだ初期段階にすぎない」と語るナンテルム氏。一方で「日本の大企業の経営者はITやデジタルに関する知識が乏しい」という。アクセンチュアでは、今後さらに日本への関与を強めていくつもりだ。

改革のきっかけは「これ以上人材を紹介できない」

 アクセンチュアの日本法人 アクセンチュアの江川昌史社長からは、江川氏が断行した社内改革について伺った。

 2014年当時、アクセンチュアは、人材紹介会社から「これ以上人材を紹介できない」と言われるほど体質が悪化していたという。江川氏によると、当時のアクセンチュアは女性も外国人もクリエイティブな人材も不足し、ワークライフバランスなど考えない「体育会文化が横行する」会社だったという。

 当時副社長だった江川氏は、みずからプロジェクトリーダーとなって「Project PRIDE」と呼ぶ改革を実践。その内容は「ビジネスマナーの徹底」「ワークスタイル改革」「仕組み化とテクノロジーの活用」「文化・風土として根付かせるための情報発信やキャンペーン」を軸としている。

 プロジェクト開始から3年が経過し、1人当たりの1日平均の残業時間は3、4時間から1時間に、離職率は実施前の約半分に減った。そして有給取得率は70%から85%に増えたという。「今後はさらに100%まで引き上げたい」というのが江川氏の目標だ。

会津若松に新ICTビル、アクセンチュアなど17社入居

 福島県会津若松市にオープンしたICTオフィスビル「スマートシティAiCT(アイクト)」。入居企業はアクセンチュアをはじめ、日本マイクロソフト、フィリップス・ジャパンなどで、こうしたグローバル企業と地元企業とのコラボレーションにも期待が集まる。

 実はアクセンチュアは、これまでも会津若松市内に「アクセンチュア・イノベーションセンター福島」を開設していた。会津大学などと共同で会津若松市の政策立案を支援し、国内外の企業や地元と協力しながら「医療や教育、エネルギー、観光など幅広い領域で市民生活の利便性向上に資するサービス」を提供していたという。

 拠点をAiCTに移し、さらなる事業拡大を狙うアクセンチュア。同社の江川昌史社長は「会津若松は先端デジタル技術の実証フィールドと位置付けている。国の実証実験に寄与したい」と抱負を語る。

スマートシティ実現へ、会津若松が新たな実証研究

 会津若松市の「スマートシティ」構想で、パソコンの基本ソフトに相当する「都市OS」を担当するアクセンチュア。システム開発のTIS、データ分析を手掛けるアライズアナリティクス、自治体向けIT支援のアスコエパートナーズと共に実証実験を行い、成果を「全国の自治体に提供する」ことを目指している。

 全国に先駆けて「スマートシティ化」に取り組む会津若松市では、さまざまな市民サービスがデジタルトランスフォーメーション(DX)化されている。そのジャンルは市民生活からインバウンド向けの観光情報発信まで幅広い。これらの社会実験は、アクセンチュアを中心に今後ますます本格化していく見込みだ。

女性管理職の増やし方「私には無理」、こう解消

 アクセンチュアは「女性管理職を増やす」取り組みにも力を入れている。アクセンチュア(グローバル)では2006年から「女性役員候補者向けの選抜研修」を行っているが、日本法人の女性社員もこれに積極的に参加。結果として2017年に21人だった女性幹部は、2020年には68人にまで増加したという。

最後に

 アクセンチュアは、コンサルティング会社として、また、ITサービス企業として、さらに女性の活躍を応援する企業として業績を伸ばし続けている。ITをさまざまなジャンルに組み込むDXも、女性の地位向上も、どちらもこれからますます重要となる。グローバル基準のお手本として、アクセンチュアの取り組みを引き続き見守っていきたい。

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