他人にないものを、あなたは持っている

 「保全性」の高い人へのアドバイスは、「他人との比較」をまずやめること。
 思えば、ムッタのメンターの一人だった金子シャロンもそれを促していたように思います。

3巻 #19「スタート」
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 他人と比較することで、「保全性」が高い人は「自分を正しく理解すること」が難しくなってしまうのです。

 あなたにないものを友人が持っているとしたら、それは個性が違えば当然のことです。

 一方で、こうも言えます。「友人にはないものを、あなたは持っている」

 何よりも大事なことは、自分自身を受け容れ、肯定すること。自分が「欠点」と思うところを、「本来自分が持つ強み」に変えるには、この自己受容と自己肯定が不可欠です。就活生の皆さんは、ぜひ「自分が本来持っている強み」を探して、エントリーシートや面接でアピールしましょう。

 「そうは言っても」と、いじけるムッタの顔が浮かびます。

1巻 #1「弟ヒビトと兄ムッタ」
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 ムッタに立ち上がってもらうべく、ここで改めて、先ほどから言及している「保全性」の特性、「慎重さ」について考えてみます。

 「慎重さ」は、「挑戦しない」「前に進む勇気がない」、すなわち「取りえがない」「ドンくさい」こととイコールなのでしょうか。
 いいえ、そんなことはありません。

 広辞苑でこの言葉を調べてみると、「慎み深い。重々しいさま。注意深い。軽々しく行動しない」と書かれています。つまり、注意深く取り組むことで、時間はかかってでも、ゴールに到達することができます。また、軽々しく行動しない、つまり、しっかり準備してから物事に取り組むので、かえって成功する確率は高くなります。

 少しずつでも成功体験が積み重なっていくと、自信につながり、経験から先の見通しが立てられるようになると、最初の一歩も踏み出しやすくなります。こうして「保全性」ならではの慎重さや丁寧さがうまく発揮されると、「様々なこと」ができるようになります。

 「慎重であることが保全性の成功要因」と捉えれば、面接やエントリーシートでアピールできることはたくさんあります。

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