仕事は同じでも、意味づけは変えられる

 『スーパーモチベーション』(D・R・スピッツァー著/ダイヤモンド社)にトム・ソーヤの有名な話が出てきます。

 おばさんに頼まれた「垣根のペンキ塗り」を、トム・ソーヤが面白いゲームに変えるというエピソードが紹介されています。「つまんない」と思ってやらないのではなく、自分がやらずに済むためにはどうすればいいかと彼は考えたのです。

 「皆がやりたくなればいい」とひらめいたトム・ソーヤ。「この仕事は特別なんだ。だから俺にしか任せられないんだ」と楽しそうに、誇らしげに取り組んでいると、「少し手伝わせて」と友達が寄ってきました。トム・ソーヤが「駄目だ」と断ると、友達は勝手にペンキ塗りの仕事に特別感を感じたのです。トム・ソーヤはこのプロセスをゲームとして楽しみ、人の気持ちをコントロールできることで、さらに楽しみが大きくなっていくのでした。

 上司は、「拡散性」の高い部下に対して「目の前の仕事がいかに興味深いのか、面白いのか」を伝える必要があります。もちろん、仕事自体に変化はないですし、ルーティンワークの場合は面白くないかもしれません。

 それでも、仕事の意味づけは変えられます。

 「ルーティンワークだけど、このプロセスを半分にできるアイデアはないかな?」
 「インプットとアウトプットは変えられないけど、プロセスは変革しても構わないよ。好きにしてごらん。君にしかできないと思うから」

 部下を「オンリーワンな存在」としてくすぐる。
 これこそが、「拡散性」の高い部下には最高の動機づけになるはずです。
 そうすればきっと「得意満面の笑顔」で、成果をあげてくれることでしょう。

7巻#65「月のウサギ」
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© Chuya Koyama/Kodansha
(構成:前田 はるみ

この記事はシリーズ「「一歩踏み出せない」あなたをエースにする方法」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。