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『宇宙兄弟』の主人公、「ムッタ」こと南波六太

 人生でも仕事でも、「一歩を踏み出せない」。
 そんな悩みを多くのビジネスパーソンが抱えています。

 この連載でご紹介していくFFS理論(開発者:小林恵智、詳しくはこちら)に当てはめると、これは、日本人の多くを占める「保全性」の高い人が示す反応です。

(ご自身がどのタイプになるのかを知りたい方はこちら

 「一歩を踏み出せない」人は、周りにいる「何にでも恐れずに飛び込んでいく人」がまぶしく見えたり、無理をしてそのマネをしようとしたりすることがよくあります。
 でも、そういう人を羨ましがったり、後を追ったりする必要はない、というのが私の考えです。

 なぜか。それは、人にはその個性によって最適な判断・行動基準があり、自分に合った行動を取るべきだ、というのがFFS理論の基本にある考え方だからです。

 当たり前ですが、思いつきで動くのが苦手な人も、得意な人もいます。苦手な人はムリに動き出すより、自分の得意な動き出し方を身につけるべきでしょう。FFS理論を、それこそムリに学んでいただく必要はありません。「動き方のヒント」として、読んでいただければ幸いです。

しっかり準備したいだけなのに……

 失敗したくないから、完璧に準備したい。
 それにもかかわらず、「失敗したくない人」が陥りがちな「失敗」は何だと思いますか?  ズバリ、準備のために情報を集めるだけ集めて、満足してしまうことです。

 情報を幅広く集めることは、決して悪いことではありません。でも、いつしか情報を集めていることに満足して、挑戦が後回しになってしまうのです。

 日本人の約6割を占める「保全性」が高い人(詳しくいうと「受容性・保全性」が高い人)は、「確実にやりたい」、「しっかりと準備してやりたい」と考える個性の持ち主であることを、前回お話ししました。

 確実にやるためには、情報がたくさんあるほうがいい。
 時間をかけて情報を集めて、不安な要素を取り除いて、着実に進もうとする。  これが「保全性」の特性です。

 でも、慎重さが行き過ぎると、いつまでも情報収集で足踏みする羽目になります。仕事をやり切る能力やスキルがあるにもかかわらず、やり始めないのですから、周りからは「逃げている」と受け取られます。

 特に、失敗を厭わず、何でも「すぐに」やろうとする性質の「拡散性」の高い人からは、「なぜやらないんだ? あいつは逃げているだけだ」と思われがちです。