「受容性」の高い人は「採用したい人材」の筆頭株
絵名に代表される「受容性」の高い人は、企業が「採用したい人材」の筆頭に挙げられます。その理由は、このタイプの人たちのエントリーシート(ES)を見れば納得するのではないでしょうか。彼ら彼女らのESには、次のような共通点があります。
- 主将、リーダー経験が多い
- 周囲から頼られている
- ネットワークが広い
- コミュニケーション能力が高い
- 積極的に周囲を巻き込む力がある
いかがでしょうか。「こんな人材が欲しい」と企業が考える要素が並んでいますよね。絵名が就活生だったら、彼女のエントリーシートもこんな感じになるのではないかと思われます。
なお、絵名の振る舞いからは、「受容性」だけでなく、「保全性」の高さも読み取れます。絵名は、NASAでの訓練期間中、一人残ってロボットアームの操作を練習し、「繊細な作業も正確かつスピーディーにこなす腕前」と技術指導員から評価されるまでに腕を磨きましたが、地道にコツコツと努力できるのは「保全性」の強みです。
今回は絵名の「受容性」の高さからくる特徴に注目して、説明をしていきます。
「受容性」は、なぜリーダーやまとめ役を任されやすいのか、については後ほど詳しく触れますので、ここでは実例を挙げましょう。サービス業界でトップクラスのある企業で、毎年採用するおよそ300人の新人をFFS理論で個性診断したデータがあります。
FFS理論で言う「第一因子(5つの因子のうちで最も数値の高い因子)」で見ると、「受容性」を第一因子に持つ人は採用者の約8割を占めていました。「欲しい人材を採用したら、結果的に『受容性』の高い人が多くなった」と、採用担当の責任者が言っていました。
就活で有利な要素を持っている「受容性」の高い人ですが、このタイプの学生が皆、順調に内定を獲得できるかというと、そうでもありません。そして、就活で苦戦しているこのタイプの人には、共通の要素があります。
それは、「受容性」の高い人の最大のアピールポイントであるはずの「リーダー」「まとめ役」の経験が、正しく自己理解できていない学生にとってはむしろ「失点」につながることがある、ということです。
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