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 日銀による異次元の金融緩和以降、利回りを求める投資マネーの流入で不動産価格は高騰している。東京都心部の大規模ビルの中には表面利回りで3%を切るものもある。情報が広く行きわたったことで、利回りの取れる掘り出し物を見つけることは困難だ。

 ただ、目をこらせば過小評価されている場所がないわけではない。旧五条楽園があったエリアは、そんな割安と見られる場所のひとつだ。インバウンド(訪日外国人客)の増加によって京都全体の不動産価格が上昇しているが、旧五条楽園も負けず劣らず過熱している。

 五条楽園の裏路地を見ると、2013年に坪30万円台後半だった路線価は2019年に坪50万円台に上昇した。実際の売買事例はさらに激しく、2011年に坪単価30万円で取引されていた地区が2017年には坪180万円に高騰している(鴨川沿いの地区では坪300万円という事例もある)。もちろん、売買価格は接道状況などによって異なるが、ずいぶんな値上がり状況である。

味わい深い京町家。すぐそばに任天堂の創業の地がある

 そもそもこの地域が過小評価されていたのはかつての遊郭エリアだったことが挙げられるが、この地域に本部を置いていた指定暴力団、会津小鉄会の存在も大きい。