顧客にとりつかれたアマゾンのばく進は止まらない。19年12月初旬、米モルガン・スタンレーのアナリスト、ラビ・シャンカール氏が書いた1本のリポートが話題になった。「アマゾンは今後、自社サイトの荷物以外の一般の荷物も取り扱い始める」というものだ。

 同氏によると、同社の設備投資規模と成長スピードを分析すると、20年には米国内でのアマゾンによる配達物の取扱量が米物流大手のフェデックスを超え、22年にはUPSをも超えるという。自社の荷物以外の荷物も運ぶと考えるのが自然だ。シャンカール氏はCNBCのインタビューに答え、「フェデックスやUPSから見れば脅威だが、アマゾンはただ顧客が払う配達料を下げたい一心だと考えられる。物量を増やせば一つ当たりのコストは下がるからだ」と話した。

 社会インフラを自らの手で担うアマゾン。目に見える世界だけでなく、データという見えない世界でも着実に勢力を増大させている。

AWSのイベントにゴールドマンCEO登場

 「今年最大のテクノロジーの会議で銀行が何をしているのかって? 世界はまさに今、変わろうとしている。ゴールドマン・サックスのCEOがラスベガスでDJをする時代にね。さあ、これから我々がクラウドで起こす金融革命についてお話ししましょう」

19年12月のAWSの開発者会議に登壇したゴールドマン・サックスのソロモンCEO
19年12月のAWSの開発者会議に登壇したゴールドマン・サックスのソロモンCEO

 19年12月初旬に米ラスベガスで開かれた、アマゾンのクラウド部門アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の開発者会議。基調講演では米ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモンCEOが趣味のDJを披露した後、壇上に立ってこう切り出した。

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