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官民議論に参加したい

今後、さらにPayPayを成長させるためにどんな手を打っていきますか。

中山氏:まず使えるお店が限られていたら、現金と代われない。現金が使えるところは、全てPayPayが使えるようにしたいですね。現金に限らず、ほかの(決済アプリやクレジットカードなど)支払い手段が使えて、PayPayは使えないところも全て使えるようにしたい。

銀行同士の送金のように、決済インフラとして成長するなら、別々のスマートフォン決済アプリ同士の送金は考えていませんか。

中山氏:面白いですね。利便性を考えれば、あるかもしれません。

キャッシュレス、ひいてはフィンテックが進むために期待する規制緩和などがあれば教えてください。

中山氏:ペイロール(編集部注:電子マネーによる給与支払い。現行の労働基準法では認められていない。政府内で解禁に向けた議論が始まっている)は関心があります。議論を見守っています。奇抜なことは考えていませんが、もし(給与の入金先の)一部がPayPayになるなら、わざわざチャージしなくてすむ。(アプリで支払いをするまでの)ステップが1つ減るので、利便性は高まるでしょう。

 あとは、KYC(編集部注:事業者による顧客確認。銀行口座を開く前の身元確認などを指す)などはどうでしょうか。色々便利な新たなサービスが出てきても、使い始めるときに毎回KYCが必要になる。これを共通化できれば、利用者も手間が省けますし、事業者側もコストが減らせてうれしい。これは一事業者でできることではないので、官民で議論が交わされるなら是非参加したい。もちろん、全て1つに統一することがいやな人もいるでしょう。そこは選べるようにすればよいと思います。あちらこちらでKYCが求められるのは、いかにも日本だなって感じがします。