全2462文字

10月7日号特集「目覚めるニッポン 再成長へ 50人の提言」に登場した孫正義ソフトバンクグループ会長兼社長インタビューの全文公開。初回では日本の置かれた状況への危機感、そして自らのビジネスの実績について満足していないという心中を明らかにした。その孫氏はソフトバンク・ビジョン・ファンドを設立し、既に約10兆円を世界のAI(人工知能)関連企業に投資しさらに10兆円規模の第2号の設立を進めている。AIで世界の何を変え、何を目指すのか。

>>「目覚めるニッポン」シリーズ記事一覧へ

(注:記事全文の閲覧とコメントの投稿は有料会員限定です)

ソフトバンクグループ会長兼社長。1957年8月、佐賀県鳥栖市生まれ。62歳。81年、日本ソフトバンク設立。96年ヤフー社長、2006年ボーダフォン日本法人(現ソフトバンク)社長、13年米スプリント会長に就任。17年、ソフトバンク・ビジョン・ファンドを設立し、世界のAI関連企業に投資する。同年から現職。(写真:村田和聡)

ソフトバンク・ビジョン・ファンドを通じてAIで世界を変える主役になるということですね。AIで世界を変えて、何を目指すのですか。

孫正義ソフトバンクグループ会長兼社長(以下、孫氏):産業革命で文明は大いに進展しましたが、がんや伝染病など解決できない問題は残っています。公害や交通事故のように新たにつくられた問題もあります。これらをAIを使って解決することが人々の幸福につながると思っています。

 お金というのは人々が感謝したことの対価です。我々が一生懸命に活動するのは、人々の幸せを求めているから。そういう「産業性善説」を持って真正面から取り組んでいかないと、むなしくなってしまう。日本はこれ(お金を稼ぐこと)をむなしいと思ってしまうところにも問題があるのでないでしょうか。

 産業革命や情報革命はパラダイムシフトですが、その後に何が起こるか分からないからパラダイムシフトと呼ばれるのでしょう。例えば産業革命が起こって結果的にいろいろなものが効率化され、都市化が起こり、階級制度が壊れました。人の生活や生きる価値みたいなものまで変えてしまったと思います。今度のAIや情報革命が本格化する時もそれぐらいのインパクトがあるでしょう。