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「学び直し」のサポート欠かせず

 「見直せ 学歴分断」では、技術革新とダイナミズムを生むため学歴・経歴不問の採用に取り組んでいる企業の実例も伝えた。ネットワーク関連事業のウェバートン(大阪市)もその1つで、渡邊光五社長は「たとえ高卒者であっても決して引け目を感じず、自分たちが社会を支えていると強く考えてほしい」と強調する。

ウェバートンの社長の渡邊光五氏は「採用時の学歴は問わない」と話す

 ウェバートンでは学歴・経歴不問の看板通り、高卒から大学院卒まで社員の経歴は様々。そのうえで「働きながら学校へ通いたい」などの相談があればサポートする体制を整え、学び直しのための費用支援の他、働く時間を柔軟に調整できるようにしている。「社会人になっても、いつでも学び直せるような仕組みがあってもいい」と渡邊氏。企業側負担は当然増すが、それでも必ずメリットとして返ってくると考えている。

 今特集でも指摘したが、中途半端なダイバーシティーでは人手不足は悪化するばかりだし、多様性のある組織特有の活力も生まれにくい。日本が再成長するためにも、大卒か非大卒か、都市か地方かという単純な物差しと決別する時機が来ている。

 日経ビジネスの8月12日号特集「見直せ 学歴分断社会」では、目には見えない学歴分断線の実態と、個人がより幸福になるため、企業がより成長するために「新しい学歴・経歴との向き合い方」を提示した。