学術研究への国家投資には「選択と集中」を

産業競争力の強化のために他に期待していることはありますか。

御手洗:学術研究に対する国家投資の拡大だ。今のように均一に予算を配分するのではなく、学術研究のための選択と集中という考え方を取り入れた上で投資を増やしてほしい。

 第1次の大学改革をやったが、さらに踏み込むべきだ。日本の底流には平等主義があるが、すべての大学に平等に予算を配分しても突出した成果は生まれない。大学を再編したり、分野ごとに何校かに絞って重点的に予算を与えたりするといった選択と集中で、日本の科学技術のけん引役を作っていくべきだ。優秀な人材も集めやすくなる。

御手洗さんはかねて道州制の導入を推奨しています。

御手洗:道州制はやるべきだと思っている。東京の一極集中は防災上のリスクが大きいし、狭い国土を狭く使っている問題もある。その解消の手段として道州制が有効だ。

 日本を10個ぐらいの地方に分けて予算規模を大きくし、地方の責任で地方を開拓していくというのが道州制の考え方だ。外交や司法など国家が受け持つべきことは国家が担うが、行政のほとんどは地方に任せる。交付金制度をやめて地方に徴税権を持たせるなど独立性を認めることで、地方創生をより効率的に実現できるはずだ。

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