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構造改革を進めれば農業や医療などに大きな可能性

 こうした「雇用の好循環」を生み出すためには、生涯にわたり就労と教育を交互に行える「リカレント教育」の充実も必要不可欠だ。新たなスキル習得や学び直しの機会を与えれば、次の仕事も見つけやすくなる。政府は国をあげてリカレント教育を推進すべきだろう。予算を手厚くつけてもいいくらいだ。

金融政策をベースにした経済の底上げには限界も見え始めています。

フェルドマン:金融政策だけで経済成長は実現しない。確かに一定の成果を上げたが、日本の潜在成長率は1%程度と低水準だ。やはり、資本や雇用、技術革新につながる供給サイドの動きを抜きにして、経済成長は実現しない。供給サイドの能力が高まらないと、新たな需要も生まれない。

 供給サイドの能力を高めるには、構造改革を早急に進めることだ。例えば安倍政権は発足当初、農地法改正など、農業改革に力を入れていたが、最近はなおざりになっている印象がある。規制で凝り固まった農業政策を少し緩和するだけでも、新しい資本や投資を呼び込むことができる。農業のほかにも医療など、日本には新たな投資につながる可能性を秘めながらも、何も動いていない産業がたくさんある。