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日立は中央研究所に「部外者」呼び込む

 研究所を無くしたことで外部の力を取り込む「オープンイノベーション」に一気に舵を切った荏原。17年に出した特許の件数は中央研があった時の4.5倍に達した。一方、特許を出す研究にかける人員、費用は半分にとどまる。事業部に配属されるようになった研究員の意識が変わったのだ。

 日本を代表する製造業、日立製作所も今年4月、東京都国分寺市の中央研究所にオープンイノベーション推進施設「協創の森」を開設した。政府、自治体、企業、大学などの関係者と意見を交わす場だという。あえて「部外者」を呼び込まねばならないのは、オープンイノベーションに対する危機感にほかならない。

 研究所を廃するという「劇薬」を投じた荏原に対し、中央研究所を持ちながらオープンイノベーションを志向する日立。「持つ」「持たない」の違いはあるが、日本企業の研究開発が研究所という殻に閉じこもってばかりでは進まない現状を示しているといえる。