2025年までにすべて「自立化」

 一方でTCを自社で運営すれば、店での作業を増やして、TCの作業を減らす、あるいはその逆といった柔軟な対応ができる。「TCを別の事業者に任せていると、物流効率と店舗効率のコンフリクトが起こることがある。全体最適のためには自分たちで持たなければいけない」と尾池氏は話す。

ココカラは店舗向けに商品を仕分け・発送するTCの運営機能を自社に取り込む
ココカラは店舗向けに商品を仕分け・発送するTCの運営機能を自社に取り込む

 ココカラは2025年ごろまでに、ほぼすべてのTCを自社運営に切り替える方針だ。同社の特徴は、人員やベルトコンベヤーなどの物流設備は自社で抱える一方で、土地や建物は賃貸物件を使う。「どこに店を出すかは市場動向に応じて変わる。それによってTCとして効率のいい場所も変わるので、不動産を持つのは得策ではない」(尾池氏)との考えからだ。店舗戦略の柔軟性を保ちながら、コストコントロールができる「ハイブリッド」な形態を構築しようとしている。

 ココカラが物流を自社で持とうと決めたのは2015年ごろ。統合合戦の渦中にある同社は、物流ハイブリッド化に向けた「10年の計」を進めてきた。

 そのココカラにラブコールを送る大手2社は、それぞれ自社との統合が企業価値を高めると主張する。「共通の理念を持ち、都市部に多くの店舗があるという共通の特徴がある」(マツキヨHD)、「目指す戦略が一致し、店舗網が大きく競合しない」(スギHD)。これに対しココカラは、元イトーヨーカ堂社長の亀井淳氏を委員長とする特別委員会を立ち上げ、マツキヨHDとスギHDの2社の提案を比べて評価してもらうという手段を取った。7月末の答申を受け、取締役会でどちらと統合の協議に入るのかを決める。