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アップル、なぜかいきなり英語メール

 次は、アップルの対応を見ていこう。

 アップルの場合、ウェブページの問い合わせフォームで要請しても、1週間以上、返信がなかった。要請から10日目に催促の送信をしても、反応なし。

 12日目、サポートセンターに電話をかけてみるも、「ここはテクニカルサポートの窓口であるため、対応できない」と対応を断られた。「ではプライバシーの窓口につなぐ方法を教えてほしい」と要求したが、30分以上待たされた揚げ句、断られた。これ以上の覆面調査は難しいと判断し、開示要求が取材目的であることを明かして電話を切った。

 記者と明かしたことが奏功したのか、翌日になって情報開示の案内が来た。本人確認などに必要な情報を返信し、3日後までに回答をするよう求めたが、音沙汰なし。3日おきに催促メールを送り続け、2週間後になってようやく返信が来て、開示データをダウンロードできるリンクが送られてきた。

 しかし、なぜかそのメールは英文。開示された20種類のファイルも、全て英語表記だった。

アップルからの返信がいきなり英語表記に

 これまでの対応に違和感を覚えていた記者は、再度質問した。「なぜ私が英語をわかるどうかも確認せずに、英語でメールを送るのか。英語が苦手な人はアップルの顧客とみなさないのか」と。

 メールが返ってきたのは1週間後。もちろんこれも英語だ。「迅速な返信をするために、英語を使った」という説明だった。

 しかし、これまでの経緯を振り返れば迅速とは言いがたい。「なぜこんなに返信が遅いのか、日本語で迅速な対応ができないのはなぜなのか」と質問を送った。

 それから1カ月たっても、アップルからの回答はなかった。再三の催促にも一切反応はなかった。

 

 この対応の問題について今度はアップルの広報担当者に尋ねてみたところ、謝罪とともに体制整備が不十分なことを認めた。「プライバシーに関する高度な質問が来ることはまだ少なく、答えられる人材をそろえられていないのが実情。対応できる人材が海外にしかいないのです」

 実は連載1回目で登場したフェイスブックも、同様に日本語の質問に対し、断りなく英語で返すという問題が見られた。