フィリップス、シーメンス、ネスレ、BASF……。欧州の名門企業の業績が好調だ。営業利益率は10%水準に達し、時価総額で日本の同業を上回る。聖域なき構造改革を断行し、リーマン・ショックや欧州債務危機から完全復活を果たした。日本企業は経営モデルとして米国を手本にしてきたが、歴史や雇用の重さなど共通点が多いのはむしろ欧州企業だろう。時として改革を阻む「伝統」の壁をどう打ち破ってきたのか。日本企業が学ぶべき点がある。