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 日本企業のAI(人工知能)の活用がなかなか軌道に乗らない理由の1つに、利用する企業の側の慎重な姿勢がある。前例のないシステムの開発となることが多いだけに、どれだけ効果が見込めるのかが見えにくいためだ。

 システムの開発を請け負う側としては、そんな状況を嘆いているだけでは始まらない。従来の発想とは違った方法でユーザー企業のAI活用を後押しする取り組みも出てきた。IT(情報技術)コンサルティング大手のフューチャーアーキテクトだ。同社は顧客企業のAI活用がうまくいかなかった場合、開発費の全額あるいは半額を自社で負担することをコミットしているという。

フューチャーアーキテクトが開発に携わったオルビスのアプリの画面

 具体的にどうやってプロジェクトを進めるのか。フューチャーアーキテクトの中元淳執行役員は「PoC(プルーフ・オブ・コンセプト=理論実証)前の有用性や精度についての検証で技術的に可能と判断した場合には、PoCはやらずに、実運用フェーズから入る。その分、確実にコストダウンや需要喚起などの効果が出るかどうか、見極めることが重要になる」と説明する。

 こうした「結果コミット型」で軌道に乗ったのが、今年4月に化粧品メーカー、オルビス向けに開発した無料のアプリケーションだ。深層学習(ディープラーニング)を活用したアプリで、スマホで自分の顔写真を撮影すると、四季をイメージした4分野でパーソナルカラーを判定。顔のパーツや比率を分析してくれるとともに、似合う色や目的に合った商品を提案してくれる。