大量生産車「T型フォード」の登場で米国の道端から馬車が消えて、ざっと100年。もしかしたらあの時以上のインパクトを放つ移動革命が今、世界で起こりつつある。自動運転車という、新しいモビリティーが実用化に近づいていることだけではない。クルマ、電車、バス、タクシー、自転車……。デジタルの力を使って様々な乗り物をスムーズに乗り継げるところに革新がある。
無駄な移動時間が減れば、人々の暮らしの質もよくなるはず。渋滞や過疎に悩む地域の課題を解決する手立てにもなる。世界は、そんな現代の移動革命を「MaaS(マース)」と呼び、新たなビジネスチャンスをうかがっている。私たちも乗り遅れるわけにはいかない。