国際総合貨物輸送会社、フェデックス エクスプレス(以下フェデックス)がコロナ禍という世界的な危機の中で本領を発揮している。全世界でサービスを展開している同社は、巨大な輸送ネットワークのリソースを持っている。それを機動的に調整することで、影響を軽微に抑え込んでいるのだ。

新型コロナ禍で本領を発揮した輸送ネットワーク

 新型コロナの世界的な拡大下にあっても航空貨物の需要は底堅い。IATA(国際航空運送協会)が8月31日に発表した7月の航空貨物輸送実績によると、航空貨物需要は国際・国内市場合計で前年同月比13.5%減、前月比で2.6%増となった。前年同月比の減少は、国際旅客便の運航減により貨物輸送スペース(ベリー=航空機の下層部分)の供給が減っている影響によるもので、IATAは「国際貨物の需要そのものは改善している」と言う。

 それを裏付けるように、成田空港では、国際貨物便に多くの臨時運行があったことを反映して、7月としては過去最高の国際貨物便発着回数を記録した。

 こうした状況のなかで、世界220以上の国と地域でサービスを提供し、貨物航空会社としては世界最多の679機の自社貨物機を駆使して1日平均約600万個の荷物を輸送しているフェデックスの強さが際立っている。

 フェデックス北太平洋・南太平洋地区担当上級副社長の氏家正道氏は、「COVID-19のパンデミックによるビジネスへの影響は20年1月から実感し始めました。対策として、エアオペレーション・コーディネーションセンターを立ち上げて貨物機の輸送能力を効率的に調整する作業を続けました。このアプローチにより、影響を最小限に抑えるオペレーションを実行できています。現時点で我々は、そのグローバル・ネットワークの運用を維持できている数少ない航空会社の1社です」と語る。

フェデックス エクスプレス 北太平洋・南太平洋地区担当上級副社長 氏家正道氏
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