提供:江崎グリコ

今、ミルク市場に激変が起こっている。「第3のミルク」として植物由来ミルクが世界的に急伸長しているのだ。なかでも突出しているのが、アーモンドと水などを原料とするアーモンドミルク。江崎グリコのマーケティング本部 健康事業・新規事業マーケティング部 部長 木村幸生氏と日経BP総研の西沢邦浩が、日本でもブレークスルーを迎えつつあるアーモンドミルク急成長の背景と可能性を探った。

健康や環境意識の高まりで動物性から植物性へ

西沢邦浩客員研究員(以下、西沢):近年、世界的に植物由来ミルクの市場が拡大傾向にあります。そのマーケットリーダーがアーモンドミルクという国も多く、ヨーロッパはもちろん、豆乳となじみ深いアジア圏でも伸長しています。特にアメリカでは過去5年で145%もの成長を示していますね。乳代替飲料マーケットの65%がアーモンドミルクという数字は驚きました。

木村幸生部長(以下、木村):世界の潮流として動物性からプラントベース(植物由来)の乳代替製品への意識が高まっているためでしょう。環境負荷が少ない飲料ということも背景の一つですが、アーモンドミルクは栄養面からも人気が高い。ビタミンEや食物繊維などを豊富に含むアーモンドの栄養を手軽に丸ごと取れるからです。牛乳の代わりに飲む人も増えているようですね。

アメリカでは健康意識の高まりや菜食ブームにより、植物性ミルクの市場が活性化している。なかでも、成長著しいのがアーモンドミルクだ。アーモンドミルクは植物性ミルク市場の65%を占め、ここ5年で145%も成長。今後も拡大していくと予測されている。 出典:Mintel Reports US, Milk and Non-Dairy Milk, 2019)
アメリカでは健康意識の高まりや菜食ブームにより、植物性ミルクの市場が活性化している。なかでも、成長著しいのがアーモンドミルクだ。アーモンドミルクは植物性ミルク市場の65%を占め、ここ5年で145%も成長。今後も拡大していくと予測されている。 出典:Mintel Reports US, Milk and Non-Dairy Milk, 2019)
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西沢:アーモンドミルクは日本市場でも拡大し、2019年には前年比で販売量30%増※と順調に伸びています。グリコから14年に発売された「アーモンド効果」は、今やシェア9割以上と国内市場をけん引する存在ですが、そもそもなぜアーモンドと深く関わるようになったのでしょうか。

木村:実は日本にアーモンドを広めたのはグリコなのです。創業者である江崎利一がアメリカで出合ったアーモンドのおいしさと栄養価の高さに着目して作ったのが「アーモンドグリコ」でした。それまで日本ではほぼ知られておらず、漢方薬に使用する程度にしか輸入もされていなかったと聞いています。

西沢:栄養価というお話が出ましたが、社名もエネルギー源である「グリコーゲン」由来ですよね。

木村:そうですね。弊社は製菓会社のイメージが強いですが、実は大正時代から健康を意識し続けてきました。創業のきっかけとなったグリコーゲンの入った栄養菓子「グリコ」も、子どもたちの健康促進を図ったものです。当時、人々の栄養不足は社会問題化しており、より多くの人の手にとってもらいやすいよう、薬ではなくお菓子として製品化されたのです。それが現代まで「おいしさと健康」を届けるという企業理念として受け継がれています。

※出典:アーモンドミルク研究会

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