提供:スターフライヤー

航空業界において、異色の存在感を放つスターフライヤー。同社の魅力であるクールさと温かみの共存をいかにブランド戦略に落とし込み、次なる挑戦へとつなげるのか。
航空業界の常識を覆したモノクロの機体。同社ならではの深夜・早朝便のフライトをイメージし、白と黒で昼夜を表現したデザインとなっている

黒い機体は独自性の象徴

 スターフライヤーは、福岡県北九州市に拠点を置く航空会社だ。就航から13年を経た現在、国内では羽田空港と北九州空港、福岡空港を結ぶ路線を中心に計6路線62便を運航中。2018年10月からは、国際線として北九州空港および中部国際空港と台北(桃園)を結ぶ新路線も開設した。

 出張の多いビジネスパーソンであれば、スターフライヤーと聞いてまず思い浮かぶのが「黒い機体」であろう。だが、黒色は太陽光を吸収するため、機体カラーに黒を使用することは航空業界ではタブー視されていた。しかし「黒い機体」にこだわり、エアバス社との安全検証を重ねたうえでそれを実現させたのが、スターフライヤーの最初の挑戦だ。

 その根底には、「これまでにないエアラインをつくろう、という強い想いがあった」と、株式会社スターフライヤー 営業本部 マーケティング部 企画課の遠藤岳春氏は語る。独自性へのこだわりは、機体色だけではなく、機内空間にも現れている。「他社同型機が最大180席のところを150席に設定し、前後の座席間隔を広く取っています。またシートも全席黒のレザーで統一し、ヘッドレストとフットレストも標準装備。移動時間を快適にお過ごしいただくために、座り心地の良さと上質な空間設計を追求しました」(遠藤氏)。

スターフライヤー 営業本部
マーケティング部 企画課
マネージャー 遠藤 岳春氏

 今では同社のブランド戦略を担う遠藤氏だが、スターフライヤー就航当時は、いちユーザーとして「黒い機体」に憧れる一人だった。最初はデザインの奇抜性に、搭乗後は充実の機内設備やCAのホスピタリティに触れることで、「このエアラインは他とは違う」との確信を得たという。機体は男性的でクールなのに、サービスは女性的で温かい。スターフライヤーが企業理念とする「感動のあるエアライン」が、そこにあった。

続きを読む 2/3 原点に立ち返ったブランド戦略

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